swelog ニュースで語るスウェーデン

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ブルーベリーをめぐるモヤモヤ

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今日はニュースそのものというよりは、そこに書かれていたニュースの背景となる豆知識に驚いたので、まずはそのことを。

「スウェーデン国土のおおよそ17%はブルーベリーに覆われており、その植生はスウェーデン全域にわたる」。

これ、17%ってすごくないですか?(誰が計算したのか?)ブルーベリーは日陰でもよく育ち、森の中でもまた開けた土地でもよく育つ。今年は夏の始めに気温が高い日が続き、その後雨がよく降ったので、ブルーベリーは至るところでよく育っており大きさも例年よりも大きめだとか。

ブルーベリーを栽培している国は多いと思うが、こちらのブルーベリー(世界的にはビルベリーと呼ばれ、アメリカ産の大きなブルーベリーと区別されることも)は、森にいって摘んでくるもの。北の大地の豊かさを感じることのできる数少ない食べ物の一つだ。

例年やってくるタイからのベリー摘みの季節労働者の人たちは、今年はどうなるのかと思っていたら、タイ政府からも許可がでてスウェーデン渡航できることが少し前に決定していた。

例年の7000名には及ばないが約2600名がタイからやってくることになった今年は、ベリー摘みの人たちは、毎日体温を測る、宿舎は例年の半分以下の密度で手配する、など、コロナに配慮した一定の条件下で働くことになる。

ブルーベリーが豊作にも関わらず、摘む人たちが少ないので、市場に出回る分は少なくなる見込みで、価格は例年と比べて高くなると予想されている。(スーパーで売られているようなブルーベリーは栽培されているものがほとんどだと思うが、こちらのビルベリー系(?)の森で摘んでくるブルーベリーの多くは、ジャムなど加工されるものによく使われるようだ)。

私たちは今年は買うよりも自分で摘みにいったほうがよさそうだが、しかし、この北欧を象徴するベリーが、タイの人たちの関わりがなければ市場にも出回らないなんて、なんだかとても複雑である。モヤモヤ。

誰でも見つけることのできる今年のブルーベリー「ものすごくたくさん」

タイからのベリー摘み労働者はスウェーデンへ渡航可へ

© Hiromi Blomberg 2023