swelog ここだけのスウェーデンのニュース

日本では概要程度しか報道されないスウェーデンのニュースについてのコメントや、他では読めない小粒だけど気になるニュースを毎日伝えています

警官銃殺事件の衝撃

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コロナが落ち着き(願わくば日本の東京五輪の騒動も落ち着き)、みんなが旅でもしたいな、と思い始めたころにでも取り上げようかと思っていた「世界で一番サステイナブルな目的地」に選ばれたヨーテボリ。

世界で最もサステイナブルな旅の目的地

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しかし今朝の国内ニュースのトップを埋め尽くしているのは、水曜日の夜にヨーテボリで起こった警官が銃殺される事件。事件は調査中で今の段階では推測に過ぎないとしながらも、警官が殺されるという極めてまれなこの銃殺事件に関して、警察は「ギャング団同士の銃撃戦に間違って巻き込まれた可能性が高い」とのコメントを発表している。

これまでの120年間でスウェーデンでの勤務中の警官の殺害は30件あるが、その多くは犯人の逃走時など武力闘争が起こっている時で、前回は2007年に発生している。

しかしこの10年でスウェーデン国内でのギャング団による銃殺事件は増えている。そんな状況下で、今年に入ってからは国際的な大掛かりな捜査の成功で、スウェーデンでも155名のギャング団犯罪に関わる者が一斉に逮捕され、犯罪組織は追い詰められている。

ヨーテボリの事件の続報か、と思ったら、昨日深夜にはストックホルム郊外でも25歳の男性が銃で殺されるという事件が起こった。両事件ともまだ犯人は捕まっていない。

犯罪組織の取締りを一番の社会課題として取り上げていた穏健党は、来年の選挙を待たずして組閣するチャンスをもらったが、昨日党首のウルフ・クリステルソンは議長からもらっていた金曜日までの調整のための時間をすべて使い切る前に、議長に組閣は無理と報告。これから週末をまたいで、一度は辞任したロベーン前首相が組閣の可能性を探ることになる。

夏休みを前に、今日のルンドの天気と同様に暗雲が垂れ込める、そんな金曜日の朝。

警官は間違って打たれた可能性が高い(SVT)

犯罪学者・スウェーデンではこの手の事件は比較的起こってこなかった(SVT)

フッディンゲで25歳男性が銃で殺される((SVT)

ステファン・ロベーンが新政権樹立に向けて支持の調整へ(SVT)

© Hiromi Blomberg 2021