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新法でみるスウェーデンの先行き

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 スウェーデンでは1月と7月の年に2回、まとめて新しい法律が施行されたり適応が始まることが多い。この7月1日からも多くの変更が行われており、中には国会で議論されていたことを覚えているものもあるが、こんなのいつ決まってたのだ、と思う項目も。

ちょっと軽い驚きだったものを筆頭に、いくつか紹介します。今、スウェーデンがどの方向に向かいつつあるのが、少しみえてくる。

  • 年金退職年齢 - 推奨年金年齢が2027年からは67歳引き上げられる
  • 入国審査 - 14歳以上の外国人の入国の際に、写真や指紋を取ることが可能に
  • 郵便物の監査 - 税関の武器や爆薬、爆発物の疑いのある郵便物の留置権限強化
  • 子どもの前での犯罪行為の犯罪化 - 子どもの前で暴力や性的犯罪を犯すことを犯罪とするもの
  • 親権争いにおける子供の権利の強化 - 争いが生じている際にコミューンの社会福利担当者が保護者の立ち会いなしに、子どもから直接話を聞けるように
  • LGBTQ助成金 - スウェーデンの青少年・市民社会庁が若いLGBTQ当事者同士の出会いの場を促進する活動を行う非営利団体に対して助成金を提供
  • 自家発電への課税撤廃 -  太陽光などで自家発電を行う事業者への非課税の適応

そして、夏のシーズンを前に、大音量で迷惑な音楽を流した人に警官がその場で罰金を課すことができるようになった。現在も公共の場で放尿をした場合は迷惑で乱暴な行為ということで、警察は1000クローナの罰金が課すことができるそうだが、同じ法律を迷惑な音楽にも適応したもの。

夏の隣人や海岸などでの迷惑な騒音を想定しているらしいが、連絡したからといって警察がすぐに来てくれるかどうかはまた別問題。

7月1日から施行される新法一覧(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023