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かっこよかったストックホルムの電動アシストサイクルに設計上のミス。現在回収点検中

これはちゃんと書いておかなくては。

4月のニュースレターで、ストックホルムのレンタサイクルがかっこよかった、と書いたのだけれど、そのレンタサイクルには設計上の問題があることがわかり、現在使用できなくなっている。

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去年から始まった、この新しい電動アシスト自転車のレンタルは、ストックホルム市への納入業者との間で、これまでも結構問題続きだったようだ。今回は10日ほど前に、自転車のフレームが折れて利用者が転倒し怪我をするという事故が発生し、ストックホルム市は貸出を中止している。現在バイクを回収し、総合的な点検を行うための取り組みが本格化している。

事故は自転車の設計ミスによるものと考えられ、現在サプライヤーであるイタリアのVaimoo社からのフィードバックを待っている状態だそう。

イタリアのVaimooは、レンタサイクルシステムの運営会社へ自転車を供給するヨーロッパ最大のサプライヤーで、その製品とサービスは約70ヶ国で採用されている。ストックホルム市のこのレンタサイクルシステムは、スペインのInurba Mobility社のスウェーデンの子会社Stockholm eBikes社がストックホルム市から委託を受け運営してるが、同社によると、今回ストックホルムで確認された、自転車の設計上の欠陥はこれまで知られていなかった。

導入時から、部品の供給不足による納期遅れやバッテリーやアプリの性能問題など、さまざまな問題がおこり、それを解決しながらここまできたストックホルム市のeBikesレンタル。先日多くの人が気軽に乗っているのがいいなぁと思っただけに、安全の上の不備があってはもちろん問題外だけど、ミスを修正してまた使えるようになってほしい。

このeBikesは完全に導入されると、ストックホルム全域の300のステーションに、5150台の電動自転車と120台の電動カーゴ自転車が設置される壮大な計画。これからの本格的な自転車シーズンを前に、安全な形で復活することを祈る。

運営停止中のストックホルムの電動レンタサイクルに設計上の欠陥(ダーゲンス・ニュヘテル)

ストックホルムe-bikes、事故を受けてレンタサイクルをすべて回収(ダーゲンス・インダストリ)

© Hiromi Blomberg 2023