ストックホルムの中心にあるHötorget(私の感覚ではホートリエットだが、在日スウェーデン大使館公認 観光情報サイトでは”ヒュートリエット”と表記されている)。
広場には毎年ノーベル賞の授賞式が行われるストックホルムのコンサートホールや、フードコートや様々な食材を売る食品市場の入るビルも面していて、ストックホルムに来た観光客ならきっと誰でも一度は行くところ。
広場は野菜や果物、お花をきれいにならべて売る店で溢れているが、その一部の店で、高齢者や観光客を相手に法外な価格を引き落とす詐欺が確認され、この4月にはストックホルム市が覆面調査員を使って2つの業者を特定し、その出店許可を取り消すことになった。
詐欺が行われても、高齢者や観光客の中には詐欺にまったく気がついていない人もいるし、後で詐欺に気がついても、金額がそれほど多くない場合は届け出などもしないことがほとんどだと考えられている。
被害者の中には人参一束を1万3000クローナ(約17万円)で買わされていた94歳の男性もいて、これはその後、男性の親族によって不正が発覚した。
騙されたと思った人のうち、過去数年で約100人程度がストックホルム市へ届け出をしているが、どの店が関与したのかなど市はすべての詳細をつかめていなかった。近年は届け出は警察にも出されており、警察と市が連携して領収書や銀行口座の明細を確認して怪しい業者を特定。その後覆面調査員によって実際の取引を確認することで、その業者をヒュートリエットから締め出すことができた。
ストックホルム市は、今のヒュートリエットは問題はないと話し、そして損なわれてしまった広場のイメージをあげるために、頻繁に現場をチェックする検査員を送り込んだり、またこの先広場に腰掛けてゆっくりできる場所もつくるなどの改装も行い、広場をより居心地のよい場所にする計画も明らかにしている。
この広場でずっと真面目に商売を続けてきた人たちは、一部の詐欺師のせいで悪い評判がたってしまって本当に悔しいだろうが、残念ながら悪い人はどこにでもいるので、みなさんも買い物の際は気をつけてください!