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新聞社の経営とコングロマリット

新聞社はどこで経費を削るのか?

スウェーデン中部の地方紙28紙所有するミットメディアが経営不振に陥り、身売り先を探している話が明るみに出たのはクリスマス前。

操業資金が厳しいミットメディアは文化面の編集部を中央に集約することなどで経費を抑えようとしたが、地元のニュースに価値をみる読者から批判を受けるなど経営効率化のためにとった施策はうまくまわっていなかった。

編集部に価値を見いだすボニエが買収へ

昨日、スウェーデン最大のメディア・コングロマリットであるボニエが買収することが発表された。この買収は、ボニエと同じく巨大なメディア・コングロマリットであるノルウェーのシブステッドの子会社であるポラリスが争っていた。

ボニエは今後、管理や営業部門で統合による効率化を実施、人員削減を予定しているが編集側の職は守ると報道されている。買収したのが、昔から編集に重きをおくボニエとなったことに胸をなでおろしているジャーナリストも多い。

今回買収された地方紙はすべて、かなりの地元密着型。地元で細かい取材を行うジャーナリストを削減することは、先の文化面の編集部の例のようにうまくいかないだろう。

新聞経営成功の鍵は編集ITシステム?

旧来の新聞や雑誌といったメディアが、デジタル化やコンテンツの無料化の波に乗りきれず次々に撤退してくなかで、スウェーデンの主要紙ダーゲンス・ニュヘテルやエキスプレッセンを所有するボニエは、読者への課金の壁を超えさせる方法を見つけた数少ない成功例。

メディア評論家達は、ローカル紙はボニエが所有する印刷所を共同で使うこと、また現在ダーゲンス・ニュヘテル編集部が使用するITシステムに切り替えることに活路があるだろうと指摘している。

地方紙がゆとりのある経営資本がバックに付くことでしばらくは生き延びることができるのはいいニュースだ。

が、同時にスウェーデンのかなりの数のメディアが同じ資本で経営されているのは、報道の中立性や多様性を考えた時に健全ではない。ボニエによる買収はこれから公正取引委員会で監査され認可を待つ形となる。どのような評価がされるであろうか?

大交渉が決着・ボニエがミットメディアを買収 へ (SVT Nyheter)