「スウェーデンがいかに平等な国かとよく言われるけど、この領域ではまだまだほど遠い」、「自分自身に忠実であれと葉っぱをかけられる社会なのに、本当は特に変わっていないほうが生きやすい」と話すペトラは9歳のジュールの母。
今日の地元紙で性の不一致と共にいきる9歳のジュールとその母親に関するルポルタージュが掲載されている。
ジュールは女の子として生まれたけど男の子として生活している。自分で髪を短くして、お兄ちゃんに憧れ、大きくなったらパパになりたいと話す。
問題はずっと続けているサッカーで、男子チームからしめだされたこと。
どうして?と問うジュールにうまい説明ができなかったペトラ。
スウェーデンの生活になくてはならない個別識別番号・パーソナルナンバーは、男女で番号が分かれており、番号を見れば性別がわかる仕組みになっている。歯医者や検診などパーソナルナンバーで管理されている場所に行くたび、ペトラは根気よく周囲に説明を続けてきた。
そういえば以前、テニスのサマーコースで一緒になった外見がアジア系の女性が、自分は韓国から養子に来たスウェーデン人である、あなたは?と自分から説明してくれたことがあった。
この人はこういう場面では自分が何者であるのかを説明するということを、果てしなく繰り返してきたのだろうかと、その努力と自然さに敬意を払った。
こういう人たちが気が遠くなるような努力を続けて、世の中は少しづつ変わっていくのだろう。
法的な性別登録で、少年チームでサッカーができなくなった9歳児 (Sydsvenskan)