swelog ここだけのスウェーデンのニュース

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

多様性社会・差別・排斥

「Hen」の現在

「Hen(ヘン)」は、従来の「Han(ハン・彼)」や「Hon(フン・彼女)」にかわって性別に関係なく使えるものとして広がってきた代名詞で、実際にあちらこちらで使われるようになって10年くらい経つ。 この度、雑誌『Språk(言葉)』が実施した「もっともイラ…

コーランを燃やす政治家とスウェーデンで高まるテロの脅威

スウェーデン国立テロ脅威評価センターは(そんな機関があるのか)、このイースターの週末にあった反イスラム団体によるコーランの焼却行為で、スウェーデンに対するテロの脅威が高まる可能性があると発表した。 同センターによるとスウェーデンでテロが発生…

アムネスティのスウェーデン批判

月曜日の夜に発表されたアムネスティ・インターナショナルの2021年の報告書は、世界の豊かな国々のパンデミック対応を厳しく批判したが、国別の言及でスウェーデンを厳しく批判していたことをSVTのニュースが伝えていた。 コロナに関しては、世界のリーダー…

『HISTORJÁ』とブリッタ・マラカット・ラッバ

先週のこの記事で予告編へのリンクを張った『HISTORJÁ』を観てきた。 swelog.miraioffice.com ”『HISTORJÁ 』というサーミ文化の歴史、そのスウェーデン政府との闘い、そして今は世界的な気候危機によっても脅かされるトナカイの牧畜の闘いに関するドキュメ…

人の外見と警察の尋問

スウェーデンのマルメに住んで16年経ち、デンマークで会社を経営するトーマス・ジェームス・トムセンさんは、エーレスンド大橋を車で通勤する。 長らくこの橋の上は自由に行き来できていたが、最近はスウェーデンに入国する際は必ず身分証明書の提示しなけれ…

人種生物学標本写真

このブログを読んでくれている方の中には、映画『サーミの血』を観られた人も多いのではないだろうか? www.uplink.co.jp この映画の中でも、20世紀初頭に世界でも最も人種生物学研究に力を入れていたスウェーデンで、サーミの人たちが劣った人種として研究…

反スウェーデンキャンペーン

スウェーデン行政機関が、子どもを親から引き離し、誘拐しているという、悪意を持った間違った情報がネット上で流され、スウェーデンに対する暴力的行為やテロの脅しが高まっている。 昨年末から始まったこのニセ情報でスウェーデンに対する敵意を煽っている…

田舎のLGBTQ swelog weekend 44

swelog weekend nr 44 〈今週のトピック〉 田舎のLGBTQ〈今週のブログ記事〉 コロナ明け〈今週のスウェ推し〉 CO2eダイエット swelog.theletter.jp 今週は、孤立しがちな田舎に住むLGBTQの若者をサポートする動きについて。 スウェーデンで初めてのLGBTQデモ…

ママとママがママとママに

結婚している人の一方が子どもを出産した場合、もう片方の親もその性別に関係なく、自動的に親になる。これはこの1月1日からの親権に関する法改正によるもの。 この法改正で、親権に関する手続きが大きく変わるのは、女性同士が結婚している場合だ。これまで…

サーミに謝罪したスウェーデン教会の大司教が伝える「集団を代表して謝罪する」ことの意味

「謝罪とは加害者としての道徳的責任を認めることであり、相手からの許しを求めるものではない」と語っていたのは、スウェーデン教会のアンティエ・ヤッケレーン大司教。 スウェーデン教会は先週の水曜日、スウェーデン国教会時代に行使できた権力で、サーミ…

職場での人種差別はどう生まれる? swelog weekend

swelog weekend nr 28 〈今週のトピック〉 職場での人種差別はどう生まれる?〈今週のブログ記事〉 差別はある、から始める〈今週は怒ってます!〉 在外公館投票の体制のお粗末さ! 今週のswelog weekendはスウェーデンの労働市場における肌の色による差別は…

SNSと金と反ユダヤ主義

昨日の「ホロコーストの記憶と反ユダヤ主義への闘いのためのマルメ国際フォーラム」は、その警備のためにマルメで起きた混乱はともかくとして、無事開催されて無事閉会されたわけだが、会議の中で重要な議題として話し合われたのが、反ユダヤ主義の拡散問題…

LGBTQIな高齢者向け住宅

ストックホルム郊外のハーニンゲ・コミューンに昨日オープンしたのは、高齢者向け住宅内でLGBTQI認定を受けた対応棟。 LGBTQI認証とは? 1950年に発足した、スウェーデンの性的マイノリティのための全国組織、RSFL。 RSFLでは、性的マイノリティの立場から職…

スウェーデン行政の医療情報サイトから消えていた「男性」「女性」表記

スウェーデンで各地方自治体が共同で運営している大規模医療情報サイトや、その他の行政機関の運営するサイトや提供される資料でもできるだけ「男性」「女性」という言葉を使わないという流れが目立ってきた。 先日のテレビのニュース番組で、この流れに反対…

性同一性障害を持つ子どもへのホルモン治療をめぐる論争

ストックホルムのカロリンスカ大学病院は、性同一性障害を持つ子どもへのホルモン治療を中止することを決定した。治療法はまだ不確実で、患者へのリスクを伴う可能性があるとの判断からされたこの決定への、反論の声も高くなっている。 ストックホルムのKID…

LGBTQの最初のデモから50年

50年前のスウェーデンでは同性愛は病気だとされており、LGBTQであるとカミングアウトする人はほとんどいなかった。公共放送のSVTでは、医師が同性愛者を「改心させる(!)」ために電気ショックを与える手法が紹介され、番組のレポーターは電気ショック療法…

スウェーデン防衛軍の「存在しない女たち」問題、解決へ

スウェーデン国防軍で目下進行中なのは「装備供給の平等プロジェクト」だ。このプロジェクトは国防軍で供給される軍服や防備具などで、女性の隊員にも合わせたものを平等に供給することを目指す。半年前から始まったこのプロジェクトは5年後の完遂を予定し…

weekend nr3. 「女性が所有する社会」

今週もニュースレター更新してます!今週のテーマは雇用の平等、企業の経営陣における女性の少なさの議論の先にある投資の世界でのジェンダーバランスの問題これは根が深いしインパクトの大きい論点金金金、お金はパワー私たちと所有と投資マネーについて書…

投資キャピタルとジェンダーバランス

久しぶりに私のヒーローがメディアに出演しているのを発見。またこの人のことを書く機会をもらえたのは単純に嬉しい。その人とは、旧態依然としたファイナンスの世界で保険会社の社長を務めるトランスジェンダーのカロリーン・ファールベルゲル。彼女が投資…

精神発達症群の日とグレタ・トゥーンベリ

3月15日は「精神発達症群の日」であったということで、アスペルガー症候群のグレタ・トゥーンベリが昨日、SVTの朝のニュースに出演してインタビューに答えていた。 世界を駆け巡る目まぐるしい1年の後、今は学校に戻って落ち着いた日々を送っていると話すグ…

讃美歌とLGBTQ

スウェーデン教会が讃美歌集の新編纂の大仕事に着手している。 1645年に初めての讃美歌集が作られてからこれまでに3度の大掛かりな編纂作業が行われており、現在の版は1986年に20年の長きに渡る編纂作業を経て完成し、800近い讃美歌が納められている。 新し…

スウェーデン民主党でなければ、教会が守るレインボーフラッグ

LGBTに代表される多様性ある社会のシンボルとして使われるレインボーフラッグ。 スウェーデン南部の町Hörbyで今週決定されたのは、コミューンとしてこの旗を掲げることをやめ、今後はスウェーデンの国旗しか掲揚しないこと。 Hörbyは極右政党のスウェーデン…

減るLGBTQI認証、のその理由

1950年に発足し、現在7000を超える会員を誇るスウェーデンの性的マイノリティのための全国組織、RSFL。 RSFLでは、性的マイノリティの立場から職場環境を見直したり性的マイノリティの人たちへの理解を高める教育プログラムを運営しており、終了した組織には…

首相とSNSとBlack Lives Matter・スウェーデンの場合

先週の日曜日、スウェーデンの大手新聞ダーゲンス・ニュヘテルにアフリカ系スウェーデン人6名へのインタビューが掲載された。 そして、スウェーデンでの黒人差別の現実を語るこのインタビュー内容に対して、ロベーン首相は、昨日自身のフェイスブックアカウ…

皇太子と一緒にストックホルム・プライド・パレードに!

Copyright Kungl. Hovstaterna, fotograf Erika Gerdemark コロナ禍の中、デジタルで開催されることになった今年23回目を迎えたストックホルム・プライド。本日12時から予定されているプライドパレードは、参加希望者が事前に短いビデオクリップを送りそれを…

北欧らしさで炎上したSAS

火曜日の朝スカンジナビア航空(SAS)のYoutubeチャンネルに、一本の広告動画がアップロードされた。 そのビデオは北欧でゆったり休暇を取る人、赤ちゃんを抱いた父親、スウェーデンのミートボールなどの映像を見せながら「真に北欧なものとはなんでしょう?…

エリートスポーツ選手の性的適合

21歳のノエル・フィレン-ハマルストロームさんは元々女子バスケットボール選手として活躍していたが、悩んだ末性別適合手術を受け、その際にホルモン治療を続けたことから選手として活動できなくなった。 その後2年を経て治療も終わり、また法的な性別登録…

限界ぎりぎりの特別対応の給食

食物アレルギーや自分の信条、または宗教的な理由で特定の肉を食べない生徒など、スウェーデンの学校給食が様々な対応を迫られている話はここでも何度か取り上げた。 swelog.miraioffice.com 今日レポートされていたのは、学校側はきめ細かいやり方で対応し…

スウェーデン語の通じない介護士たち

ストックホルムの介護施設が介護士たちのスウェーデン語の習得度を上げることに力をいれた結果、職場環境、ひいては入居者の満足度にポジティブな影響がでたことがニュースで取り上げられていた。 スウェーデンでも介護士は不足気味で、雇用する側も言葉の問…

子どものための「トランスジェンダー・キャンプ」

スウェーデンのトランスジェンダーのためのグループTranssammansがオーガナイズする、今年で5回となるキャンプ、Transkollo。トランスジェンダー、トランスセクシュアルが一緒にキャンプをしてセミナーやワークショップを行うこのイベント、今年は12歳まで…

© Hiromi Blomberg 2022