自分でも「このことホンマに気になってるようだな、しつこいな」と思うほど、折につけ取り上げているのが「電動キックボード」と「投資マネーとジェンダー格差」の話。
で、今日はゼニ、金、マネーの話です。
Vinnova、すなわちスウェーデンのイノベーション庁は、イノバティブなプロジェクトや研究に、毎年数十億クローナ(数百億円)相当の助成金を配分している。そのVinnovaが、助成金提供の判断基準の一つとして、これからはその企業は誰が所有しているかを男女別にみていくと発表した。
2015年からスウェーデンでは政府が「政府関連機関におけるジェンダー平等(略称JiM)」を掲げ、60に上る官庁や機関がこれに参加している。Vinnovaもそのうちの一つだ。Vinonnaのトップであるダルヤ・イサックソンは「すべてのプロジェクトで、ジェンダー間平等の指標を、より体系的に扱うようになった」と明かす。
そして2022年から2025年にかけての新アクションプランとして発表したのが、助成金申請をした企業を審査する際に、株主のジェンダーも判断基準の一要因として採用するという方針。スウェーデンでのスタートアップ企業への投資は、これまでそのほとんどが創業者や株主が男性である企業にむけて行われてきた。
Vinnovaの「ジェンダーと多様性とイノベーションのプログラム」のマネージャーを務めるソフィア・イーヴァールソンは、「Vinnovaは数年前から”女性が経営する会社”のISO規格を策定するための、国際的な共同作業に携わっている」と話す。「Vinnovaが今後採用するジェンダーバランス測定方法や指標が、国際的標準化基準に沿っていることも大切」だからだ。
今、このプログラムで使われているのは7つのサブ指標で、助成金を受ける企業の株主男女構成比の評価はもちろんのこと、助成金申請の評価をする人、企業経営についてアドバイスする人、またこの助成金プロジェクトの担当者の間でも、ジェンダーバランスが適切であるかどうかをチェックしている。
目標とするのはその構成比が「4対6〜6対4」の間に収まることで、これはスタートアップの創業者と株主が男性に偏りすぎている問題を除けば、他の指標は今でもほぼ達成されている。問題はやはり、誰がお金を受け取るのか、の部分に集約されている。
Vinnovaがこのプロジェクトを通じて達成しようとしているのは、ジェンダー間のバランスをとることではない、とイーヴァールソンは言う。
「私たちの仕事の究極の目的は、世界が持続可能な状態へと移行するためのイノベーションを生み出すこと。そしてその鍵を握るのが男女共同参画なのです」
はーい!、はいはい! 私も激しく同意します。
世の中を、世界を、変えていきたい志のある女性イノベーターよ、参加されたし!