swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

暮らしの輪郭

住まい、家族、年金、生活者トレンドなど、スウェーデンでの暮らしに関する記事を集めました。

フィンエアーはなぜ乗客の体重を測っているのか

フェンエアーは乗客の体重データを集めている数少ない航空会社の一つで、5年に一度データを集めており今年は2月と4月、5月、ヘルシンキのヴァンター空港から出発するいくつかの便で乗客の体重を測っている。 乗客はこの要請に応じるかどうかは自由だが、体重…

ライフスタイル移民

スウェーデンの三大都市、ストックホルム、ヨーテボリ、マルメでは2015年以降人口が減り続けていた。ヨーテボリでは昨年、マルメでは一昨年から再び増加傾向にあるが、それでも2015年以降、三都市合計で6万6000人の減少となっている。 これはパンデミックで…

若者の社会問題への関心低下と民主主義への信頼減少

スウェーデンで毎年行われている「若者バロメーター」調査。1万5000人の若者への最新の調査報告書では、若者たちの社会問題への関心の低下と民主主義への信頼の減少傾向が顕著に現れている。代わりに重要性が増しているのは友人の存在だ。 調査を担当してい…

ノイズキャンセリング・メガネ

ノイズキャンセリング・メガネなんて初めて聞いた? いや私もです。 このサイドシールドつきで、ブルーライト軽減、そして反射防止加工がされているノイズキャンセリングメガネQuietFramesは、ADHDや自閉症などの精神神経障害(NPF)やその他の理由で、教室で…

ドーパミン断食:悪習慣を断ち切るための新しいアプローチ

最近出版された『ドーパミン断食(Dopaminfasta)』で、一定期間SNS、オンラインショッピング、砂糖、アルコールなどを控え、悪習慣を断ち切るためのデトックスを進めるのは、セラピストのパトリック・ヴィンセント。 ドーパミンは報酬、動機づけ、学習、記…

冬のスウェーデン:室内温度が20度以下なら家賃減額してもらえるかも

スウェーデンの冬は日照時間が短くて暗いのは嫌だが、室内は常に暖かいので大半の日本の人が想像するよりもずいぶん快適だと思う。うちのルンドのアパートより京都の実家の方が冷えている。 集中暖房システムでうちのアパートは常に22度くらいとホクホクと暖…

北欧通信 133 子どものためのスポーツ用品無償貸出「レジャーバンク」

2024年最初のニュースレターの話題はこちら。 スウェーデンでは教育にお金が掛からず、望む人は費用の心配をせずとも高等教育を受けることができるのと同じように、興味のある子どもたちが費用を掛けずに様々なスポーツやアウトドアアクティビティを楽しむこ…

極寒で髪が凍り立つ

「スウェーデンの気候のことをよく知らないけど魅かれている多くの外国の人に伝わったのだと思う」というのは、ウメオに住むエルヴィラ・ラングレンさん。昨日のお昼の時点でインスタグラムで740万回以上再生されたのは、彼女が極寒の中の寒冷浴(カルバアド…

持続可能なロウソク

スウェーデン人はヨーロッパの中で最もロウソクを消費する国民で、その消費量は一人当たり年平均4キロ。スペインではこれが0.5キロになる。北欧の冬にロウソクの明かりは欠かすことのできないが、ロウソクは原料に気をつけなければいけない商品でもある。現…

本を消耗品として、捨てる

多くの本は古本としての価値がなく、セカンドハンドショップでも引き取ってもらえないためどんどん捨てられている。ストックホルムのリサイクルセンターでは2022年1030トンの本を回収した。本の平均的な重さを300グラムとして計算すると、これは約340万冊強…

AI生成インフルエンサー

考えているよりもずっと多く、私たちはすでに多くのAI技術に接していて、その中にはとても危険なものもある。今回例として出されていたのは、インスタグラム内で活躍するバーチャル・インフルエンサーだ。 この投稿をInstagramで見る Monica Roux(@monicarou…

北欧通信 131 ゲームの世界で右翼過激主義が広がる仕組み

今週のニュースレター記事はこちら。 スウェーデンのインターネット財団の調べによると、この国の12歳から19歳の10人に9人は過去1年間に何らかの形でビデオゲームで遊んだことがある。多くの子供たちにとって楽しく、友情を育む大切なものでもあるゲームは…

環境に配慮された「本当に欲しいモノ」を実現する女性起業家たち 【スウェーデン発 みんなと地球の“ラーゴム”なくらし vol.27】

少しいつもよりゆっくり目でしたが、今月のElleの連載公開されています。今回は 最新のエコフェア2023で見つけた…、出会ったバンブー紙おむつとオーガニック粉ミルク。そして、手が止まらないおいしいビーガン食品など…開発商品を通して見えてきた変革のとき…

今年のクリスマスのヤギを襲った思わぬ災難

備えあれば憂いなしとは言うけれど、ある心配事に備えていても、それとまったく違うことろで、えー!嘘、と思うことが起こる、というのが私がこれまでの経験から学習したことである。何のことを話しているかというと、イェーブレという街に毎年この時期に作…

科学と文学と平和への敬意が失落した時代のノーベル賞を思う

ノーベル賞がスウェーデン社会へ与えてきた影響は、案外大きいのかもしれないと、昨日のノーベル賞授賞式と晩餐会の様子をちらちらとテレビで眺めながら思った。 いうまでもなく、科学や文学や平和への努力をノーベル賞はずっと称えてきた。スウェーデンで育…

テロの危険とノーベル賞授賞式

今年のノーベル賞授賞式(12月10日)は、スウェーデンを巡る世界情勢が悪化し、テロの脅威レベルが引き上げられている中で行われる。11月には各種イベントでバッグの持ち込み禁止令も出された。 swelog.miraioffice.com 授賞式の会場となるコンサートホール…

幸福神話を忘れれば、暗い毎日でも楽しく生きていける

戦争やインフレ、不景気の話がニュースにあふれ、世の中が(物理的にも)真っ暗な今のスウェーデンで幸せを感じることは難しいのだろう。幸せをどう捉えるか、という記事がメディアで目立つ。 医療心理学者のイザベル・ペトリーニ博士は、私たちは幸せでない…

すっぽんぽんの話題2題。カレンダーと写真展

つい先日までルンドの中央図書館で開催されていた「みんな裸(Alla är vi nakna)」という写真の展覧会で取った写真をどう使おうかと思っていたのだけれど、今日のこのニュースになら合うかもしれない。でも、村民が裸になった写真を使った、ただの(?)おも…

増幅されるステレオタイプ。フィンランド人は大酒飲みか?

ストックホルム大学でアルコールと薬物について研究しているユッカ・トーレネン教授の話が興味深い。彼はフィンランド人は酒ばかり飲んでいるというステレオタイプがどのように作られたかを知っているし、スウェーデンに住むようになったフィンランド人がど…

幸せとは何かを北欧の研究者が解説

幸せとは環境的条件のみで決まるものではなく、個々人の捉え方である。同じような環境に身をおいていても幸せな人もいれば、不幸せな人もいる。 オスロ大学の心理学研究者エスペン・ロイサム教授は、私たちの主観的幸福感は、遺伝や様々な要因に基づくことを…

北欧以外のもっと南の国でもオーロラ

北欧の国々でおなじみの冬の風物詩のオーロラが、最近もっと南の国々でも観測されている。 オーロラの観測が報告されているのはスロバキア、クロアチア、ウクライナやドイツなどで、このような国々でオーロラが見えるのは、非常に珍しいことだが、実は今回が…

小児科学会が「2歳未満の子どもはスクリーンタイムなし」を推奨

スウェーデン公衆衛生庁は現在、スマホやタブレットなどのスクリーンタイムはどうあるべきかを調査、推奨内容を策定中だが、おそらくあと1年か2年はかかるだろうその作業の完成を黙って待っていることはできないと、この度、スウェーデン小児科学会が発表…

北欧通信 125 北欧各国でも異なる、中絶をめぐる法規と議論

今週のレターはこちらの内容です。 一般的に社会民主主義的な価値観が浸透しており、リベラルなものの考え方をする人が多い北欧諸国だが、細かい政策をみていくと各国で違っていることもよくある。今回は中絶を取り巻く各国の現行法と、現在進行中の議論を紹…

テロの脅威とバッグ持ち込み禁止令

8月には、既にスウェーデンのテロ脅威レベルは5段階評価で3から4に引き上げられていたので、いつこんなことが起こっても不思議ではなかったのだけれど、水曜日に突然、スポーツや音楽などの大きなイベントへのバッグの持ち込みが禁止された。 swelog.mir…

Hövdingのニュース

私のHövdingは、おばあちゃんを避けようとしてよろけた時に爆発してしまい、2回めに買おうと思ったときには高すぎて、それ以来自転車に乗るときには普通のヘルメットを被っている。でもまたいつか、Hövdingの価格が下がったり、より軽量になったりした時に…

世界で一番醜い芝生コンテスト

取り上げた方がいいような大きなニュースは他にいろいろあるものの、このゴッドランドからのニュースを見逃していたことに気がついたので、今日はこちらの「醜い芝生コンテスト」について書いておく。 ゴットランド島は長年水不足に悩まされていて、昨年は水…

若者はSNSでシェアしない

最近発表されたいくつかの調査報告書によると、スウェーデンの子どもや若者の半数以上はSNSで自分のコンテンツを共有することはせず、また個人情報がオンライン上に出回ることを懸念している。高齢者ではそのようなトレンドは始まっていない。 国家メディア…

北欧のノーベル賞受賞者の、受賞の瞬間のいつもの日常

コロナのワクチンの話と違って、「アト秒」と言われてもよくわからないのだけれど、今年のノーベル物理学賞のうちの一人は、その「アト秒」で光出する手法を開発したルンド大学教授のアンヌ・ルイエさんだった。 受賞の発表の瞬間、彼女は大学で講義中で、早…

北欧のマグロ

スウェーデンとデンマークの間の細長いオレスンド海峡で、多くのマグロが確認され研究者たちが位置情報追跡のためのタグをつけて海に戻した、というニュースを読んで、ああ、これも気候変動の影響かぁと早とちりをしそうになったけど、研究者たちは回遊する…

オーガニック食品利用の減少傾向が続く

スウェーデンでのオーガニック食品の販売額は2016年がピークで、その後減少している。過去5年間の販売額での減少率は11.2%減少だった。 この件については去年の11月に配信したニュースレターでも書いたけれど、昨日のSVTのニュースでは、その後の傾向を取り…

© Hiromi Blomberg 2023