軍事・安全保障
今週、リンショーピングのヘリコプター飛行隊に今年の徴兵で集まった新兵86人が入隊したが、このうちの19名が女性だった。最近の徴兵の傾向として、訓練される兵士の数は増えており、また女子の割合も増えている。 7週間前に19名の新規徴兵が同飛行隊に配置…
少し前から気になってブックマークしていた記事があって、今ちゃんと読んだら今年の頭に描かれた記事だったのだけれど、内容はやはり気になるものだったので書いておこう。 スウェーデンの軍隊の要員ではないけれど、行政や自治体、そして民間企業に働いてい…
今日は、え、お隣でこんなことが起こっていたんだ、というデンマークの話。デンマークは、NATO加盟国の目標である、GDP2%の防衛費を2030年までに達成するために、337年間の伝統であった祝日を廃止するというのがそのニュース。 廃止が決まり、昨日が最後と…
少し前から、ロシアからのスパイに関するドキュメンタリーの告知をチラチラと見かけていたのだけれど、今朝起きたらSVTニュースサイトのトップが「プーチンのスパイ」関連ニュースで埋め尽くされていた。 今日放送されるSVTの人気の報道番組「Uppdrag gransk…
スウェーデンは、2022年に世界で最も防衛費を増やした国のうちの一つで、この傾向はフィンランド、リトアニア、ポーランドなど、ロシアのウクライナ侵攻により軍備を補強してきた国でも同様だ。 国が小さいので防衛費総額で比較すると世界の中ではそれほど多…
スウェーデンに引っ越してきて割とすぐの時期に、ルンドの広場に戦車が停まっていてその周りに軍服を来た人たちがいてびっくりしたことがある。それがどういう機会だったのか覚えてないのだけど、ある種の軍事演習だったのかもしれない。 昨日からスウェーデ…
しばらくこの手のニュースを見かけなかったのだけれど、4連休明けの昨日の朝のトップニュースがこれだったので、書いておくことにしよう。スウェーデンには中国が所有する企業が1500社ほどあり、それはスウェーデンの安全保障上の脅威である、というのがその…
スウェーデン防衛軍において、Hemvärnet(ホームガードの意味)と呼ばれるのは、民間人でありながら、危機の際には徴兵に応じ防衛軍に参加する人たちのことを指す。 防衛軍の重要な一部を占めており、救急隊員や救助犬に関わる人たちを除いて、ほとんどの人…
戦争が勃発したり、領土に侵入される危険を防ぐために、スウェーデン政府は議会の承認を得ずとも、単独でNATOに軍事支援を要請できるようになる。スウェーデン国会はそんな歴史的な決定を今週行う見込みだ。昨日はこれまでスウェーデンのNATO加盟に難色を表…
というタイトルのアフトンブラーデットの記事は、1937年7月7月の日本の中国侵攻への言及から始まる。ロシアの侵攻による今回のウクライナでの戦争で、プーチンはヒトラーと比べられることが多いが、実はプーチンがやっていることは、第二次世界大戦の前に日…
昨日は原発の話だったが、今日は、原子爆弾、原爆の話です。 月曜日に報道されていたのは、フィンランドはNATO加盟に際して、領土内にNATOと加盟国の基地をつくらない、核兵器の持ち込みはしないといった制限はしないというニュース。サナ・マリン首相は土曜…
社会防衛対策庁の「16歳」キャンペーンに使用されているビジュアル スウェーデンの社会防衛対策庁は、全国の16歳に向けて「戦争時の緊急事態に備えよ」という趣旨の手紙を来週から一斉に配送する。対象となっているのは、スウェーデンに住む、今年16歳になる…
あまりよくないことだと自分でも思うが、ここ数年、トランプが大統領になったり、コロナがやってきたり、近くで戦争が始まったりというニュースに触れていると、ちょっとしたニュースでは驚かなくなってきた。昨日の午後9時からアンデション首相を始め外務、…
今週はこちらです! 私がスウェーデンの今の徴兵の仕組みについて書こうと思っているうちに、ロシアでは部分動員令が発令され、徴兵から逃れようとする若者が出国する動きが相次ぐという事態になった。長く続いた平和を背景に、2010年にはいったい停止されて…
スウェーデンのNATOへの加盟手続きの状況が「新政府にとってもトルコの要求に答えていくはとても難しい問題となるだろう」という解説記事にまとめられていた。(政府の形はまだ決まってはないのだけれど) トルコはここのところスウェーデンでの選挙結果を見…
ロシアで投獄されている反体制活動家のアレクセイ・ナワリヌイの支持者の1人をスウェーデンが政治的難民として受け入れたことがニュースになっていた。 今回スウェーデンで難民として受け入れられることになったのはPavel Chuprunovさん。当初スウェーデン…
ロシアが2014年にクリミアを併合して以来、スウェーデンの軍需産業は伸び続けてきたが、今回スウェーデンがNATOに加盟する道筋がはっきりとしてきたことで、軍需ビジネスはさらに伸びるだろうと各企業関係者たちが期待を寄せている ということで今回はスウェ…
NATO加盟の件は、これですんなり進むのかと思ったら、昨日はトルコのエルドアン大統領が「スウェーデンは73人のテロリストの引き渡しを約束した」との爆弾発言をして、これまた先行きがよくわからなくなってきた。 エルドアン大統領はフィンランドとスウェー…
スウェーデン語の「ヤハ!(Jaha!)」を、私は日本語のへえ!とかそうなの? とか、とにかくちょっと驚いた時に使ってしまうのだけど(使い方間違ってます)、今朝SVTのサイトにいったら、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟をトルコが承認したというニュ…
ルンド中が「学生による学生のための世界最大の祭典」ルンド・カーニバルで、お祭り騒ぎになっていたこの週末、トルコのエルドアン大統領とスウェーデンのアンデション首相は電話会議を行い、互いの意見が異なっていることで合意した。 スウェーデンのNATO加…
「民主主義的な正当性を欠いたまま話が進んでいってしまった感があります」と昨日の夜のNATO加盟問題に関するSVTの特別番組で発言していたのは、大手新聞ダーゲンス・ニュヘテルの文化局長ビョーン・ヴィーマン。 ヴィーマンは「今回のNATO加盟に関する一連…
コロナでイタリアが大変な状況だった頃には毎日のように現地から最新情報を伝えていたSVTのレポーターの姿をニュースで久しぶりに見かけたと思ったら、彼女はイタリアの核シェルターブームについて伝えていた。 ニュースはウクライナの戦争が始まってから、…
「これどうなるんだろう?」と何かについて心配していたら、それとは違う方向から別の問題がやってるくることはよくあるが、昨日のトルコのエルドアン大統領のフィンランドとスウェーデンのNATO加盟に難色を示す発言もそんなうちのひとつ。 トルコ、フィンラ…
水曜日に記事になっていたNATO加盟に関する世論調査に関して書こうと思っているうちに、昨日フィンランドがNATOへの加盟申請を行う方針を発表した。この隣国の動きでスウェーデンも一層NATO加盟へ近づいたようだが、書こうと思っていたのは、調査ではNATO加…
フィンランドの会社は重要な顧客との会議はサウナの中で行うという話を時々耳にしていたけれど、スウェーデン首相は木製の手漕ぎボートで各国首相と談話するという習慣のあることを昨日知った。 昨日スウェーデンを訪問していたのは英国のボリス・ジョンソン…
モスクワにあるスウェーデン大使館近くのバス停で、著名なスウェーデン人4名をとりあげて、彼らはナチスだったという大きな広告が張り出されている。 顔写真と共に取り上げられているのは、児童文学作家のアストリッド・リンドグレーン、映画監督のイングマ…
NHKの朝のニュース番組に、朝日新聞と読売新聞の政治部局長を呼んで、日本の自衛隊のあり方について10分程度の激論を戦わせる、そういった感じのディベートを、スウェーデン公共放送SVTは、頻繁にアレンジして視聴者に提示している。 昨日の朝のSVTの番組で…
スウェーデンでは「総力防衛」という考え方のもとに、市民が防衛活動に参加することが義務付けられていることを書いた。 swelog.miraioffice.com その中で、民生義務(Civilplikt)というのは、制度としてはあったが、2010年からは必要がないとみなされ活用…
伝えられていたように、毎週木曜日開催予定のスウェーデン国防軍の定例記者会見が昨日も実施された。 迷彩軍服姿で会見を行うミカエル・クラエッソン軍備責任者は、スウェーデンが武力攻撃を受ける可能性は否定できないが、スウェーデンの治安状況への危機レ…
日曜日のニュースレター「軍備増強と徴兵制強化」で「総力防衛」ついて書いたが、その国をあげての総力防衛の中での様々な組織や人々の役割について、総力防衛力研究所(そんな機関があったのか!)のアナリストのジェシカ・アッペルグレンさんが説明してい…