swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

環境・気候危機

最先端の北欧建築! 木造高層ビルとソーラー型サウナに見るサステナブルな未来 【スウェーデン発 みんなと地球の“ラーゴム”なくらし vol.17】

スウェーデン北部のシェレフテオにある「サラ文化センター/ウッドホテル」 Visit Skellefteå こんにちは! 2021年10月から、Elle Activeで「スウェーデン発 みんなと地球の“ラーゴム”なくらし」の連載が始まってから、早くも1年半程経ちました。今回17回目…

10万人の車通勤者に2週間の電車バス定期券を無料で提供

このキャンペーンで車通勤者の習慣を変え、一人でも多く公共交通機関の利用者を増やそうとしているのは、スウェーデン中西部地域の公共交通の運行を担うヴェストトラフィック社(Västtrafik)。同社はヨーテボリを中心としたこの地方に住む人のサステナブル…

「スウェーデンの環境政策は間違っている」

との発言の主は、気候変動問題に関して私たちが大きな信頼をよせる、ポツダム気候研究所所長でストックホルム大学教授のヨハン・ロックストローム。ロックストロームは、今のスウェーデン政府は気候政策をすべてエネルギー政策で解決しようとしており、世界…

渡らない渡り鳥

これまで冬の寒さが厳しいときには、スウェーデンからヨーロッパ大陸に移動し越冬していた鳥たちが、冬の間もスウェーデン南部に留まるという現象が目立っている。スウェーデン南部では平均的な冬が短く、暖かくなっている。 比較的短距離を移動する種類の渡…

北極キツネの絶滅は救えるのか

昨日からカナダのモントリオールで生物の多様性保護を議論する国連の会議COP15が始まっている。SVTの朝のニュースでは、生物種が絶滅の危機に瀕する原因とその対処法、また成功した例を簡潔にまとめて紹介していた。 生物多様性保護を議論 国連の会議「COP15…

気候変動政策問題で訴えられる国家と、グレタ・トゥーンベリの『気候本』

昨日約1000人の気候変動アクティビストたちが集結して、ストックホルム裁判所に向かい、スウェーデン国家を訴えた。訴状は国が十分な気候政策を行ってこなかったというもの。 この訴訟を起こしたのは、下は7歳から始まる636人の子どもと若者で、昨日のデモで…

COP27大失敗の予感と、レミングの行進

COP27は準備不足で展望と情熱に欠け、金曜には最終日を迎えようとしているのに今の段階では最終合意のドラフトさえ出ていない。交渉は今日の水曜日から始まるが、このままでは失敗に終わりそうだ、とエジプトからSVTの気候問題特別特派員が伝えている。 水没…

進まない国家環境目標の達成

スウェーデンでは1999年に国家環境目標が決められ、2020年を目標達成の目安の年としていたが、目標達成には程遠い状態で、その後も2030年をターゲットにモニタリングが続いている。この度発表された2021年の中間モニタリングの結果では、16ある目標項目のう…

気候危機を否定する国会議員、突然廃止された電気自動車購入補助金

無茶苦茶するよね、である。いや、私が言いたいのは、イーロン・マスクではなく、今のスウェーデン政府の話なんだけど。 2018年に導入されて以来今年の7月まで27万人以上の気候変動に配慮した車の購入者に支払われてきた政府補助金が、突然廃止された。どれ…

夏の続くスウェーデン南部、雪のないスキー場、悲観的なロックストローム

スウェーデン最南端のこのあたりでは未だに「夏」が続いている。気象上の秋は、一日の平均気温が5日連続で10度を下回らないとやって来ない。そして冬は一日の平均気温が5日連続で0度以下になった時を指すが、こちらはスウェーデンでは最北のラップランドの山…

COP27の閉じられた世界

次の日曜日からエジプトのシャルム・エル・シェイクで始まるCOP27、国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議には、多くの若い活動家や団体は参加できない、もしくはしない。エジプトは2013年から軍部に支えられた政治エリートが国を支配しており、例えばヒュ…

気候目標は、ほぼ達成できない

「気候温暖化を1,5度以内に納めるという目標には到底達成できないようだ」というのが、COP27を前にした大方の見方らしい。世界中の指導者たちが気候目標を今すぐ抜本的に見直さないかぎり、今世紀末までに気温は3度上昇するようだ。 11月にエジプトで開催さ…

歴代環境大臣11人のプロテスト

新政府の環境省を閉鎖するという決定は間違っていると、これまでに環境大臣を務めた11人がダーゲンス・ニュヘテルに共同で寄稿した。元環境大臣たちは「この環境省の閉鎖が、環境問題が今後優先されなくなることの始まりとなるのではないかと大いに憂慮して…

ノルドストリームの深刻な温室効果ガス排出量

ノルドストリームのガス漏れは、スウェーデン全体が1年間に排出するのと同量の温室効果ガスが放出されてしまった可能性のあることを研究者たちが指摘している。 ノルドストリーム社がデンマーク政府に提供した情報では、このガスパイプラインには約7億7800…

既に超えた? 5つのティッピングポイント

人々が戦争したり銃で撃ちあったりしている間にも気候危機はどんどん進んでおり、この度ストックホルム・レジリエンスセンターの研究者がサイエンス誌に発表した研究結果は、5つの分野で既にティッピングポイントを超えてしまった可能性があることを指摘し…

今回の選挙と気候危機

4年に1度の統一選挙まであと4日と迫った昨日の夜、右派左派陣営のトップによるテレビ討論会があった。マグダレーナ・アンデション首相と右派陣営をまとめる穏健党党首のウルフ・クリステルションの間でもっとも熱く議論されたのは、電気料金、私立学校の利…

ポプラからコットン

ポプラの木からからコットンに似た繊維をつくるプロジェクトがスウェーデンで進んでいる。スウェーデン農業科学大学とストックホルム大学が共同で進めているこの研究では、ポプラの木からコットンに似た素材をつくる。成功すればポプラが世界の綿花生産の半…

今の熱波と、奈落に落ちるまでの実況中継

今これを書いているのは火曜日の朝の5時だが、夜中の3時頃にSASのストライキが終わったことが、SVTのサイトにアップされていた。今年の夏休みの客にはなにはともあれよかったのだろうけど、この先SASはいったいどうなるのか…? そして目下ヨーロッパ各国を襲…

EUのタクソノミーの件でスウェーデンでの原子力発電への投資も加速しそうな件

EU主導で未来の枠組みを創っていく感じには、これまで感心することが多かったのだけれども、この水曜日の「原子力発電と天然ガスをグリーンエネルギーとして分類します」認定には「ちょっと待ってよ!」感が強すぎる。 EUは温暖化ガスの排出量を2050年…

死んでいく氷河のために、今できること|スウェーデン発 みんなと地球の“ラーゴム”なくらしvol.10

Elleの連載、今回は氷が溶けていく話です…… この100年でスウェーデン国土にあった氷河の約3分の1が溶けてしまった。スウェーデンで一番高い山、ケブネカイセの山頂は氷河に覆われているが、2019年の夏には最高峰であった南頂の氷河の融解が進んだため、北頂…

すべてが悪い方向に向かっている時に悲観主義は役に立つのだろうか?

賃金格差、健康格差が広がってしまった話を一昨日、昨日とこのブログに書いていたら、アメリカでは昨日連邦最高裁が人工中絶権の合憲性を認めないという判決がでた。そして、今日のニュースは、スウェーデンでの温室効果ガスが増加したというものだ。排出量…

人々はなぜ事実から目をそらし、環境党を毛嫌いするのか

スウェーデンの国会議員を選ぶ選挙では、政党として最低4%の支持率を得なければ議席を獲得できないという決まりある。ここしばらく、世論調査では環境党の支持率は4%を下回っており、9月の選挙以降は環境党議員が国会からいなくなってしまうことも起こりう…

エーランド島で数千の新種の昆虫が見つかる

スウェーデンではこれまでに確認されていなかった2300種以上の新種の昆虫が見つかった。これらの中にはまだ名前もなく、説明もされていないものもある。 2003年から大規模な昆虫採集の研究を行っていたのはエーランド島にあるステーション・リンネ(Station …

「ニレの木の戦い」と2022年の市民的不服従とエコサイド

昨日配信したニュースレターで取り上げた「ストックホルム+50」関連の論評で、50年前の市民的不服従と今日の市民的不服従を比較して取り上げているものがあったので紹介したい。書いているのはダーゲンス・ニュヘテルの文化編集局長ビョーン・ヴィーマンだ。…

ストックホルム+50 swelog weekend 61

今週は6月2-3日に開催された国際環境会議「ストックホルム+50」に関して書いてます。 swelog.theletter.jp 「あまりにも準備不足で、明確な目標もない」。開催前から批判的な声ばかりが聞こえてきた国際環境会議「ストックホルム+50」。各国の首脳級閣僚も集…

スウェーデンの洋上風力発電パークにゴーサイン swelog weekend 59

本日購読者の皆さまのお手元に届いたのは、超大型洋上風力発電パーク計画に関する記事です。デンマークとドイツとスウェーデンの中間にある浅瀬に、すでにドイツとデンマークは大型発電パークを建設して稼働させていましたが、この度やっとスウェーデンも建…

5枚に1枚のステーキをやめれば、気候変動対策に大きな変化

気候変動対策として肉食をやめる決心のつかない人も、食べている牛肉を5回に1回植物性たんぱくの代替品に変えるだけでも、温室効果ガスの削減に大きな変化をもたらすということが新しい研究で明らかになった。 これはNature誌に掲載されたドイツの研究者によ…

スウェーデン大手電力会社は小型原子炉SMR導入を前向きに検討

出力が従来型原発の3分の1から4分の1に満たない「小型原子炉SMR」。安全性に優れ、工期が短く、これからの脱炭素社会への鍵を握ると期待され、多くの国で開発が進んでいる。先日は日立製作所とGEの合弁会社がカナダで生産を受注した。 日立製作所とゼネラル…

大手スーパーは食品ロス半減の早期達成を目指す

スウェーデンの5つの大手スーパーは、国連の持続可能な開発目標から5年早く、2025年までに食品廃棄物量の半減を目指している。 ストックホルムのハーガスターデンにあるCoopでは、賞味期限が切れそうな食品で惣菜をつくって売るだけではなく、レストランも…

戦争の影の気候危機 swelog weekend 53

本日配信したニュースレターでは、IPCCの最新の報告書とスウェーデンの関係について取り上げています。 swelog.theletter.jp 「swelog weekend」はスウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるswelogのブロムベリひろみがお届けするニュースレターです。一週…

© Hiromi Blomberg 2022