swelog 今日のスウェーデンのニュース

スウェーデンのニュースから、毎日ひとつ選んで紹介しています

環境・気候危機

燃えるエスキルストゥーナ。沈みゆくマルメ。

スウェーデンの中堅都市エスキルストゥーナで起きている車が燃やされる大量の放火事件。警察は日曜日の夜起こった一連の放火事件を、警察がギャング団の中心人物を逮捕したことへの報復行為ではないかと見ている。 逮捕されたのは35歳くらいの男性で、数週間…

気候心理学者

「気候心理学者」という聞き慣れない肩書きでニュースで紹介されていたのは、ノルウェーの研究者で、緑の環境党の政治家でもある、ペール・エスペン・ストクネスさん。彼が解説するのは「私たちはなぜ気候変動を真剣に受け止めず、本気で取り組まないのか?…

法令がくっきり変えたプラスティックとの付き合い方

レジ袋税が導入されて1年がたったスウェーデンでは、今レジ袋を買うと大体一枚7クローナ(約90円) 程度する。例えばノルショーピングのスーパーICA Maxiでは、レジでプラスティクのレジ袋の販売は75%減った。 そして去年の7月からレジ袋の有料化が始まっ…

気候危機ジャーナリスト賞をスウェーデンのタブロイド紙が設立

スウェーデン人が今一番多くアクセスするサイトの一つである、人気のタブロイド紙アフトンブラーデット。国民の半分以上が使うと言われているこのニュースメディアが、この度、気候危機ジャーナリスト賞を設立すると発表した。 環境問題への意識が比較的高い…

西アフリカ熱帯雨林での種の絶滅が次のパンデミックに直結か?

種の絶滅は、これまでは自然保護の観点から語られることが多かったが、これからは人間の健康に直結する問題となる。 スウェーデンの公共テレビ局SVTの気候危機問題解説員エリカ・ベェルストロームは、人の感染症の3分の2は他の動物からのものだと説明する…

バルト海の窒息状況は止まらず、ヘラジカは飢える

世界最大の「死の海域」、バルト海中央部(Baltic Proper・Egentliga Östersjön)の超低酸素状況が改善されない。1999年頃から観測されている超低酸素状況は2020年も改善は見られなかった、とこの度スウェーデン気象庁が発表した。 スウェーデン語では東海(Ö…

スマホの寿命を伸ばすための新法をEUが超スピートで検討中

GDPRとか使い捨てプラスティックに関する新法とか、最近ではアルコール飲料への警告表示義務付け検討やさらにはワクチンの共同購入の件に至るまで、EUのちょっとグイグイ押してくる感じについてはこのブログでも何度か書いているが、また近く、EUから新しい…

花粉症シーズンは一年中に、そしてコロナと花粉

花粉アレルギーに悩む人には恐怖の宣告? 昨日のニュースで聞いたのは、今年は花粉アレルギーの人にはつらい年になりそうだということと、気候温暖化の影響で花粉のシーズンはどんどん長く「通年」といってもよい期間をさすことになってきていること、さらに…

グレタの切手とインドで燃やされる彼女の写真

昨日久しぶりに出向いた郵便窓口で、グレタ・トゥーンベリがモチーフになった切手をやっと買って喜んでいたら、今朝一番に彼女の大きな顔写真がインドで燃やされている嫌なニュース写真が目に飛び込んできた。 記事によると、ニューデリーでグレタの大きな顔…

極寒の電気トラック

昨日の朝書いた、2回のワクチン接種の後に感染したという話に関しては、私と同様に心配した人が多かったのか、その後複数の医師、専門家が「特に心配することではない」とコメントを出していた。その理由はなぜかを追記として書いておいたので、よければ読…

木の車

製造に利用される素材を再利用できるものに切り替える。スウェーデン政府は、これまでの化石燃料を木材などのバイオベースの原料に置き換えていくという国としての目標をまとめ、昨日記者会見で発表した。 スウェーデンは、循環経済の考え方を中心に添え、世…

2018 年の干ばつで今、肉が足りない

スウェーデン人は、日曜日の夜8時にダラダラしたい気持ちマックスにならないのか? 選挙の前にはこの時間帯に党首討論会が放送されるし、昨日はまた公開裁判のようなアンデシュ・テグネルやロベーン首相、ハレングレーン社会担当大臣へコロナ対策への責任を…

コロナとファッション消費

スウェーデンの商業業界団体Svensk Handelの調べによると、2020年3月から10月にかけて衣類の販売は、前年比で17%減少、また靴類は同期比で30%減少した。スウェーデンのチェーンストアの一つIndiskaは、SVTのインタビューに答え、売上が20%減少したと話し…

守られなかった環境目標

スウェーデン政府は1999年4月に環境問題を次の世代に先送りにしないように、2020年に達成を目指す環境目標を設定した。当初は15でその後1つ増えて現在は16ある目標は、4年毎にスウェーデン環境保護庁が達成度を報告している。最新の報告書は2019年に出されて…

知らないうちに年金積立の8%をグリーンボンドに投資していた件

気候変動問題への意識の高まりに呼応して株式市場での資金の調達が難しくなってきた例えば化石燃料系産業は、今もまだ債権市場では資金調達に成功している。 世界の債券市場は株式市場よりも大きいため、気候危機問題への対処を加速するには債権市場でお金が…

衣料の最先端再生技術で、資源原産国になるか、スウェーデン

この度稼働したマルメのSiptexは最先端の技術と装置を備えた衣料の再生利用に特化した施設。 合わせると260メートルに渡る長いベルドコンベアの上に古着を流し込むとセンサーが綿、ポリエステル、ウールなどその素材を瞬時に判断して自動分別していく。世界…

カムチャッカ半島の死にゆく魚介類

カムチャッカ半島で、大量の海洋生物の死骸が浜辺に打ち上げられる状態が続いていることをSVTが報道している。なんらかの要因で死んで海底に溜まっている魚介類が大潮で一度に半島のあちこちの浜辺に打ち上げられる状態が続いている。 原因として考えられる…

Preemが露呈する旧来ビジネスの経済的非合理性

10日ほど前に「スウェーデン政府は、今後の世界の資本主義の流れを変えるかもしれない大きな選択を目前にしている」と書いた、燃料企業大手Preem(プリーム)の製油所の増築計画は、昨日、思わぬ形で決着がついた。 Preemが申請していた増築計画を撤回したの…

風力発電反対

「スウェーデンの東北」と私が勝手に呼んでいる北部ダーラナ地方の町、Malung-Sälenコミューンで昨日行われたのは、コミューンの持つ土地に計画されていた大規模な風力発電パークの賛否を問う住民投票。 250メートルの高さの風力発電機を40基建設する当初の…

海藻と牛とメタンガス

温室効果ガスの一つとして牛のゲップやおならとして排出されるメタンガス。この牛からのメタンガスの排出量を抑制するために、スウェーデンの海藻がこの先大きな役割を果たすかもしれない。 ある種の海藻を飼料にまぜて牛に食べさせると、メタンガスの排出量…

スウェーデンの環境問題と私のエコバッグ

スウェーデン政府はこの秋、今後の世界の資本主義の流れを変えるかもしれない大きな選択を目前にしている。その選択とは、これまでの経済至上主義の流れに留まりそのさらなる効率化を選ぶか、それとも気候危機へ対応を第一に考え、ひいてはパリ協定を遵守す…

モーリシャス座礁事故報道の不思議

モーリシャス沖で座礁した商船三井が手配した大型貨物船からインド洋に1千トン以上の重油が流出した事件が、日本ではスウェーデンでほど報道されていないように私には見えていて、ちょっと不思議に思っている。 こういう感想をもっているのは私だけではない…

レジ袋税でここまで変わったみんなの行動

時としてスウェーデンの政策変更は、その狙い通りというか、わかりやすいほどの国民の行動変容を引き起こす。お父さんしか使えない父親休暇制度の導入で、育児休暇をとる父親が増えたこともその一つ。 そしてこの5月から導入されたスーパーなどのレジ袋、シ…

キノコはいいけどマダニはね、の季節

まだ7月に入ったばかりだけど、森ではみんなが大好きなきのこ、アンズダケ(Kantareller)がもう顔をのぞかせているらしい。この夏は雨が少めだが、夏至前後の降雨により、今、白樺、とうひや松の林にいくと”カンタレッラ”を見つける確率が高くなっているそ…

グレタが語るヌーディスト・パーティー

「どこの国の政治家であっても、政治家というものは似たようなもの」。グレタ・トゥーンベリは昨年、ニューヨークの国連でのあの怒りのスピーチに始まる世界を駆け巡った長い旅を振り返り、そう切り捨てる。 「みんな一緒に写真を取るために列をなし、インス…

コロナ危機で気温は上昇

コロナ危機により世界中で様々な経済活動が減少すると、空気もきれいになって気候危機にもいい影響を与えるのかとなんとなく思っていたら、答えは逆だった。 大気汚染、空気中の微粒子などが減ると空気はより温まってしまい、直接的な結果として地球の気温は…

気候危機はスウェーデンで大きく表れる

このブログを書き始めたのは2018年の8月で、どんどん暑くなっていく夏に気候危機を肌身に感じたことと、9月頭に予定されていた統一選挙で排他的な極右政党が票をぐんと伸ばしそうな状況に、これはちゃんとニュースを追っておかなければだめだと思ったことが…

2020年4月の空気

ヨーロッパの航空交通量は70%減り、ストックホルムの交通量は30%少なくなった。 外出が禁止されていないスウェーデンでも、特にストックホルムでは多くの人が自宅からリモートで働き、電車やバスを間引き運転となり、またトラックなどによる物流も減ってい…

気候学者のメンタルチェック

自分のよい仕事は、世間への苦言。 毎日刻々と変わる気候問題を研究し、恐ろしい現実と向かい合い、それをわかりやすい形で伝えることに努力したあげく、政治家からの批判にさらされ一般人は耳を傾けない。 そんな毎日を送っている気候問題の研究者は落ち込…

雪と氷と動物たち(と鉱山と)

昨日は、スウェーデン北部のトナカイの放牧と鉱山開発企業との抗争についての貴重な話を聞く機会に恵まれた。話してくれたのは、自身もヨックモック近郊の出身のルンド大学の研究者。 トナカイの遊牧に関わるのはサーミ人の中でも10%程度の人でしかなく放牧…

© Hiromi Blomberg 2021