swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

市民的不服従

気候アクティビズムに関する歴史的判決?

昨年の夏ストックホルムの中心地で気候変動アクションのために道路を閉鎖した気候アクティビストは、ストックホルム地裁で有罪だと判決を受けたが、刑罰はなかった。 裁判所は「法制度によって保護されている重要な利益が脅威にさらされており、彼はその危険…

世界中で座り込むグレタ

このブログは、ちょうどグレタ・トゥーンベリがスウェーデンの国会の前で一人で静かに座り込みデモを開始したのと、時を同じくして始まっているのだけれど、その5年の間に彼女は各地学校ストライキの原動力になり、世界をまわって講演し、しかしその訴えに…

グレタの説明する市民的不服従「私の行動は緊急事態規定により、罰せられるべきではないはずだ」

水曜日にマルメの裁判所で、グレタ・トゥーンベリに2度目の有罪判決が下ったというニュースを見かけたらと思ったら、彼女は昨日早くもオスロの座り込みデモへの参加の別のニュースで登場した。 7月にマルメの港で行われたデモで、警察の退去命令に従わなった…

過半数のスウェーデン人は市民的不服従に否定的だけど

SVTとKantar Publicが、18歳から79歳のスウェーデン人1118人を対象に行なったインタビュー調査では、53%が政治や政府の決定を変えるために法律を破る市民的不服従活動に、とても、もしくはかなり否定的な考えを持っていることがわかった。 市民的不服従をと…

市民的不服従のためのトレーニング

人気テレビの生中継番組に横断幕を持って侵入したり、国会で講義の叫び声を上げて引きずり出されたり。 このブログを読んでくれている人にはおなじみのアクティビストグループ「湿地帯を回復せよ」が、この週末のWeek of Actionなどで計画している「高速道路…

北欧通信 118 Week of Action! と「ママたちの気候正義座り込みデモ」

来る9月15日(金)から22日(金)は社会と気候正義のための行動週間、Week of Action。スウェーデンでは100を超えるNGOや各種団体が、社会と気候正義のためのアクションを呼びかけているが、とりわけ注目したいのが「反抗するママたち」の気候正義座り込みデ…

『戦争のつくりかた』の最後のピースがはまりつつある

遅ればせながら、つい先日『戦争のつくりかた』という絵本にあわせてつくられたアニメーションを見た。 www.youtube.com 日本ではまだ起こっていないことも多いが、戦争に対して常に準備しているスウェーデンでは、ここで挙げられていることはすでに整ってい…

本当に危険な気候テロリストは誰か?

昨日ロレーンの記事を紹介した時に、彼女のスウェーデンでの予選時にテレビ生中継に乱入した気候アクティビストのことに触れたが、同じアクティビストたちが先週また違うテレビの生中継番組に乱入していた話を取り上げる機会を逸していた。 swelog.miraioffi…

国会で続く抗議の叫び声

国会の聴衆席から抗議の声がこだまするとの記事タイトルに、どの議論の時に誰が何を叫んだのか、と内容を確認したら、はい、あれですね、みなさん覚えているだろうか、2月末のミュージックコンテストのテレビ生中継の際に「湿地帯を回復せよ!」との横断幕…

オランダの自転車野郎たちが阻止するプライベートジェット

オランダ・アムステルダムのスキポール空港が、深夜0時以降の航空機の離着陸を禁止して年間1万便程度のフライトを削減し、さらにはプライベートジェット機や小型のビジネス用航空機も禁止する措置を2025年から2026年にかけて実施する計画を発表したことは、…

医療従事者の市民的不服従「私たちは通報しない」

国が作った枠組みにどうしても賛成できない時には「不服従」というやり方がある。 つい最近では、風力発電パークがサーミの人たちの権利を侵害しているというノルウェーの最高裁での判決にも関わらず何もしない政府に怒った若者たちによる、官庁の封鎖行為が…

気が滅入るニュースばかり、でも「市民的不服従」に再びパワーをもらう

土曜日の早朝、SVTのニュースサイトを覗いてみると、トップニュースは50代の男性の射殺事件、3つ目にはマルメで銃撃事件があり10代の若者4人が負傷したというニュース。そしてそれらに挟まれて2つ目に掲載されているのは、英国で30年ぶりに炭鉱が開設される…

ノルウェーでは風力発電パークをめぐりサーメの若者たちが大規模抗議

土曜日からアクティビストのことばかり書いているが、私がスウェーデンのポンテュスさんやデイビッドさんのことを取り上げている間に、ノルウェーではサーメの若者による激しい抗議活動が行われていた。 抗議先はノルウェー政府で、これは、500日以上も前に…

気候変動アクティビストが人気のテレビ音楽生中継番組に侵入

土曜日の朝にも気候変動アクティビストのポンテュスさんのことを書いたばかりだけど、週末に行われたユーロヴィジョンソングコンテストの予選でも、気候変動アクティビストによる大胆な行動があった。スウェーデンにいる人は、この話みんなもう知っていると…

刑務所で服役する気候変動アクティビストの考え

直接の知り合いではないのだけれど、その存在を知る人が実刑を受け、マルメの刑務所で2ヶ月間服役中だ。 私もよく知るルンドのIT企業で以前は働いていたポンテュスさんが刑務所に入ることになったその理由は、気候変動のためのプロテスト。ポンテュスさんは…

「ニレの木の戦い」と2022年の市民的不服従とエコサイド

昨日配信したニュースレターで取り上げた「ストックホルム+50」関連の論評で、50年前の市民的不服従と今日の市民的不服従を比較して取り上げているものがあったので紹介したい。書いているのはダーゲンス・ニュヘテルの文化編集局長ビョーン・ヴィーマンだ。…

© Hiromi Blomberg 2023