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昆虫食陰謀論

こちらは2021年のマルメでのエコ食品フェアーで試食した昆虫食

スウェーデン最大のスーパーマーケットチェーンICAのレシピサイトで、6年も前から掲載されていたレシピのコメント欄が、今、突然炎上してる。背景には、ダボス会議に参加するレベルの世界のエリートたちが一般消費者にわからないように食品に昆虫を混ぜ、私たちはそれを知らないうちに食べさせられているという、最近出回っている陰謀論がある。

この騒ぎにスウェーデンの食糧庁も急遽、「スウェーデンや他のEU諸国では消費者に知らせなくとも食品に昆虫を混ぜることが許されているという噂が出回っているが、そのようなことはありません」というコメントをだす羽目になった。

Frågor och svar om insekter som mat

スウェーデンでは食材として昆虫を使うことは最近認められるようになったが、今でも一般的な食材とは言えず、フィンランドやデンマークでは昆虫が食品として認められてからずいぶん経ち、スーパーなどでも昆虫食品が販売されているのと対象的だ。
 
このICAのレシピには多くのコメントが寄せられているが、現段階では5段階評価で1.5ポイント程度の低評価となっている。しかし、おそらくほとんどの人はこの昆虫レシピを食べることなしに点数をつけていると思われる。

この記事の冒頭にあげた写真は、私が2021年にマルメで開催されたエコフードフェアーで試食をさせてもらった時のもので、食べるにはかなりの勇気がいったが、一旦口に入れてしまうと味や食感は意外にいけるというものだった。これについてはElleの記事でレポートしてるので、興味のある方は以下のリンクからどうぞ。
 
案ずるより虫はうまし!だったし、昆虫は環境問題にやさしい、優れた食材なんだけど、受け入れられるにはまだまだ時間がかかりそう。私もこのエコフードフェア以降、さっぱり口にしていない。それとも、知らない間に食べている?(いやいや、陰謀論じゃなくて、私たちは知らない間に口から虫を結構食べているそうですよ!)

今も世界の20億人ほどの人にとっては普通の食べ物である昆虫。私たちも外気と一緒に吸い込んだり、野菜やベリーなどと一緒に食べていたりと、実は結構虫を体内に取り入れているらしいが、それでも昆虫を食べ物として再定義するのは、私はまだまだ大いに抵抗がある。(下記のElleの記事より)

www.elle.com

6年前に公開されたレシピでICAのボイコットが呼びかけられた理由と昆虫食陰謀論(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023