スウェーデンではこれまでに確認されていなかった2300種以上の新種の昆虫が見つかった。これらの中にはまだ名前もなく、説明もされていないものもある。
2003年から大規模な昆虫採集の研究を行っていたのはエーランド島にあるステーション・リンネ(Station Linné)の研究者たちで、これまでに採集した虫たちのうち2000万匹を徹底的に調べた結果、2300種近い新種がみつかった。(すごく熱のこもった研究だ!2000万匹を詳しく調べるなんて!)
ステーション・リンネは野外生物の研究施設で、1963年にウプサラ大学とヨーテボリ大学の教授たちによって作られた。宿泊施設も備えたステーションリンネは、受け入れている研究プロジェクトのうち半数は外国からのものだそうで、もしかしたら日本の虫好きの方には以前から有名な研究施設なのだろうか?
ステーション・リンネ研究施設の代表で、自らも昆虫研究者のデイブ・カールソンさんは、数百種の新種が見つかることは予想していたが、それが数千種に及ぶとは考えていなかったと言う。これまでにスウェーデンで確認されていた昆虫は2万4700種で、それが2万7000種まで増えたということだが、デイブさんは、統計的に考えるとまだ確認されていないものが6000種くらいあるようだと話す。
彼は、今回の結果は考えていた以上に私たちは自然についての知識が欠けていたことの現れだと話すが、同時に気候変動の影響にも言及し、これは自然から発せられた警告だともいう。これまではスウェーデンでは確認されていなかった蝶々がみられることは嬉しいと同時に、とても心配ことだとも。
見つかって嬉しくなかった昆虫としてタイガー・モスキートという蚊の名前が挙げられていた。タイガーというくらいだから獰猛で大きいのか? タイガーさんはお願いだからエーランド島から出ないで留まっていただき、スコーネ地方には来てほしくないですよ。
ステーション・リンネ(生物学者のリンネは”リネー”と表記する方がスウェーデン語の発音に近いと思うのだが、ともかく)の宿泊施設はユースホステル協会のSTF(スウェーデンツーリスト協会)で予約できるよう。虫好きの方はこの夏エーランドに行ってみるもの面白いかもしれない(私はきっと絶対行かないけど!)