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オーガニック食品利用の減少傾向が続く

スウェーデンでのオーガニック食品の販売額は2016年がピークで、その後減少している。過去5年間の販売額での減少率は11.2%減少だった。

この件については去年の11月に配信したニュースレターでも書いたけれど、昨日のSVTのニュースでは、その後の傾向を取り上げていて、さらに「2022年末から2023年初めにかけてオーガニック食品の売上は大幅に減少した」という。

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これはスウェーデンの有機農業生産者組合とスウェーデン・エコ指数という団体の最近の数字によるもので、2023年第1四半期は前年同期比で5.9%減少したが、第2四半期では1.8%減と、減少傾向には少し歯止めがかかったようだ。しかしオーガニック生産をやめた農家も多く、特に多くの酪農家で従来生産方式に戻った人たちが目立つ。減少傾向に歯止めがかかったのは、需要と供給のバランスが取れてきたからではと話す専門家もいる。

農家たちは長期的に生き残るために従来方式へ逆戻りしており、ここままいけば2030年までに国内の農地の30%を有機栽培にするというスウェーデンの国家食料目標は到底達成できない。

有機農業生産者組合は、より多くの政治家が目標を支持し、目標達成のためのイニシアチブを実施することを望んでいる。この件でも、スウェーデンとデンマークでは大違いで、デンマークでのオーガニック食品の普及率はとどまるところを知らない。(そのことはこちらにまとめた)

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オーガニック食品の購入が減ったのは、遠くのオーガニック食品よりは地産の食品を選ぶ人が増えたという面もあるが、地元でオーガニックだったらそれは申し分ないのだけれど。

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オーガニック食品の衰退は続く(SVT)

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超ローカルプチ情報ですけど、本日は18時からルンド市の中央図書館でロイ・アンデションのトークセッションがありますので、映画好きの人は行かねばならぬ ☺︎ 

ストックホルムで伝説的スタジオを経営していたアンダーソンは、数年前からルンドに住んでいて、今年の秋はルンドの図書館がロイ・アンデションのミニ特集をやってます。先週の木曜日は彼を25年間もの間、映画製作から遠ざけることになった第2作にして、大失敗作とされた『Gillap』の上映回もありました。この映画にについても書きたいことはいろいろあれど、また別のところで別の機会に。今日のトークセッションでも『Gillap』についての話きけるかなぁ?

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