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公共の場の母国語で、周囲に不安を抱かせないために

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家電量販店エールギガンテン(Elgiganten)は、48カ国の異なる国籍の500人が働く配送センターで、休憩時間にもスウェーデン語以外で話すことを禁じる就業ポリシーを決定した。
わからない母国語で話されることにより差別されたと感じたり、状況が理解できず不安に感じる従業員がおり、労働環境がよくないと経営陣が判断したことが背景。

ポリシーは当初、母国語禁止!のような強い調子のもので、多くの従業員の反発にもあい、スウェーデンの公式言語助言機関からもその決定が疑問視されていた。

現在では、労働時間中はみんなの共通言語のスウェーデン語で話すことをレスペクトしよう、という調子のものに変更されている。

自分も関係している時に、周囲の人の話している言葉がわからない状況は大きな不安を引き起こす。私がこの状況を一番感じたのは中国に出張に行った時。

たった数日間だったがよく中国語で話しかけられた。英語も通じず、その時のあまりの不安感から、その後中国語を勉強したので今では少しだけ理解できる。言葉がわからず話しかけられた時には怒られているような気がしたが、今ではあの時みんなは普通に話していたのだとわかっただけでも勉強したかいはあったw。

さて、スウェーデン人は、周りにスウェーデン語が理解できない人が一人でもいるとすぐに英語に切替え、その人と場を共有している時にはスウェーデン人同士でもずっと英語で話すのが徹底しているのにはいつも感心する。

私も日本人の友だちに会うとずっと日本語で話してしまいがちだけど、日本語がわからない人も一緒の時はスウェーデン語か英語で話すことを心がけなくては。

エールギガンテンは休憩時間も母国語での会話を禁止

© Hiromi Blomberg 2023