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スウェーデン民主党でなければ、教会が守るレインボーフラッグ

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LGBTに代表される多様性ある社会のシンボルとして使われるレインボーフラッグ。

スウェーデン南部の町Hörbyで今週決定されたのは、コミューンとしてこの旗を掲げることをやめ、今後はスウェーデンの国旗しか掲揚しないこと。

Hörbyは極右政党のスウェーデン民主党が多数派を占める町で、市長役のスウェーデン民主党員はこの決定を「レインボーフラッグはHörbyに住むすべての人を代表しないが、スウェーデン国旗はそうだ」と説明する。

そして昨日「市役所に対抗しているわけではないが、スウェーデン教会はすべての人の権利を尊重する」として、コミューンの決定に対抗するようにレインボーフラッグを掲げたのが、市役所の真向かいにあるスウェーデン教会。同時にこのコミューンの決定に反対する人たちが教会前に集結してデモを行った。

レインボーフラッグの掲揚をやめる決定は昨年Hörby同様にスウェーデン民主党が市政を担当するSölvesborgコミューン(スウェーデン民主党党首、ジミー・オーケソンのお膝元)でもなされた。

スウェーデン人は国旗が好きで(私の個人的な見解です😅)、引っ越してきた時は愛国心強すぎないか? と日本との違いに驚いたものだが、そのうちになんだか自然な感じで国旗と付き合ってていい感じだなと思うようになった。しかし、今回のようにレインボーフラッグを排除するために使われるというのは、スウェーデンの国旗も喜んでないのではないだろうか?

政治主導でレインボーフラッグ排除というのは後味の悪いニュースだが、教会がんばってますね!

Hörby市役所の真ん前で教会がレインボーフラッグを掲揚

© Hiromi Blomberg 2023