そして首相は辞任し、解散選挙はとりあえずなくなり、今日は国会議長のアンドレアス・ノルレーンが各党党首と個別会談を行い、来年の選挙までの約1年間、政権を担う首相の選出を話し合いによる調整で進めていくことになった。
2018年の総選挙の時には、同じやり方で首相を選ぶまでに実に134日かかったが、今回はとても早く進みそうだ。
議長は今日の朝の10時に社会民主党と最初の会談を行った後、休憩5分、ランチ45分で各党との会談を進行し、今国会で議席を持つ8党すべてとの会談を15時15分には終える予定。16時15分にノルレーン議長は記者会見を行って最初の提案をすると発表されている。この調子で進むと、今週の木曜日か金曜日には議会内で投票が行われ首相が決まるだろうとの見方も強い。今回は仕事早いな、やはり迫りくる夏休みのせいか?
もしも国民参加の選挙になっていたら、スウェーデン人は今どの党に投票したかについての先週行われていた世論調査の結果と、またそれにより国会議員の党別構成がどうなっていたかというシュミレーションも昨日発表されていた。これによると中央党の立ち位置を考慮にいれなくても右派連合が過半数(しかも、右派第一党が中道右派の穏健党になるのか、極右政党のスウェーデン民主党になるのかは僅差)。
またスウェーデンの国会では有権者の4%にあたる票を獲得できなかった党には議席を与えないというルールがあるので、このシュミレーションでは環境党(3.5%)と自由党(2.5%)が国会から消えてしまっている。
人の気持ちの移ろい方とは不思議なもので(と他人事にしてしまったが、自分のことだ)、少し前までは右派連合が政権をとるなんて心配だ、と思っていたが、1年間の限定だという安心感もあるのか、もうここは穏健党のクリステルソン党首が首相でもいいからはやく決めて、という気持ちに流れてきているのがおもしろい。いや、面白がっている場合じゃないけど。
とはいっても、SVTの政治解説委員マッツ・クヌットソンによる状況分析とシュミレーションによれば、ステファン・ロベーンが首相に返り咲く可能性が最も高いらしい。上の世論調査の結果とは違い、現時点での実際の議席数からいろいろ考えると、ロベーンによる組閣の可能性が若干高いそうだ。
まずは、今日の16時15分の記者会見に注目ということでお願いします。