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ワクチンを打っていないのは誰か

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「ワクチン証明もいらないし、渡航規制もなくすから、自分で考えて行動してね」とまあ、そう言われたわけですな、。スウェーデンでは、

  • 来週の水曜日、9月29日からほぼ全てのコロナ関連の規制撤廃が予定されていたが、この実施が今週確定した。
  • また大規模コンサートなどでの導入が検討されていた、いわゆるコロナ・パスポートの運用は実施されないことが発表された(ワクチンを接種したというデジタル証明はスマホなどから簡単にダウンロートできるが、同様のものを使って入場制限などはしないということ)
  • 外務省から出されていた国別の渡航制限もすべてなくなった。これは世界中で感染が収まってきていると同時に、スウェーデンでのワクチン接種がかなり行き渡ったことから判断された(16歳以上で2度の接種を受けた人は75.9%で、一度でも受けた人は83.4%)

基本的には9月29日から、ほぼ以前と同様の生活に戻っていいよ(手は洗ってね)と言われたようだが、私はまだまだ頭と体がついていかない。

幸い私が会社員として働く会社は、この先6ヶ月くらいかけて元の状態に戻すから、自分と部署ごとのペースで仕事場に戻ってきてくれたまえ、と言ってくれている。でも、ちょっと会社に行き始めたら(私の場合は歩くか自転車程度の通勤なのだが)、また、またたく間に、毎日オフィスに9時間いるという生活に戻りそうではある。

気がかりなのは、公衆衛生庁のテグネルが、若者の間で予想したほどワクチン接種が進んでないのが心配だ、と言っていたのと、去年はインフルエンザの流行がとても低く抑えられていたので、今年は大流行するのではないか、それはそれで(高齢者などが)大変だ、との話。

ダーゲンズ・ニュヘテルが、まだワクチンを打っていないのは誰かを、年齢別、住んでいる地区別、生まれた国などのバックグラウンド別、また所得別などで見た統計を出していたのも目にした。これでみるとワクチンを打っていない人の率が高いのは、40歳以下でスウェーデン以外の外国で生まれた人というのが一目瞭然だ。

まだワクチンを打ってないが打つことのできる人には、自分のためにもみんなのためにもぜひ打ってほしいと思いつつ、打っていないことで差別されるような事にならなければいいなとも思う。

【追記9月26日】テグネルの発言に言及しておきながら、彼がその後に言ったことを書いていなかったのに気が付きました。

外国生まれの人、また若年層の間でワクチン接種率が低いことに関して彼は、出生国別などのそれぞれのグループに異なったアプローチを取る必要があるだろう、と話しています。

例えば、東欧諸国ではワクチン接種に対する大きな抵抗があることがわかっていたり、ドイツやフランスでのワクチンに対する大きな抵抗の理由は東欧諸国のそれとは異なっていたりという風に。また、中東や、旧ユーゴスラビア、東アフリカからの移民とフィンランドからの移民ではとるべきアプローチが違ってくるだろうと言っています。

コロナ最新ニュースページ(SVT)

テグネルが若者のワクチン接種率について「もっとやり方を考える必要がある」(ダーゲンス・ニュヘテル)

問題を事実から解説・ワクチンを打っていないのは誰だ(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2023