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スウェーデンの最低賃金とEU

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スウェーデンには法定最低賃金はなく、賃金の水準は労働組合と企業の間の団体交渉の中で決められている。今問題となっているのは、EUが最低賃金に関わる法律を作ろうとしていることで、これができるとスウェーデンのこれまでの賃金モデルが壊れてしまう。

スウェーデンは政府、野党、労働組合そして経済界のすべてが、このEUの新法案に反対しているが、昨日スウェーデンの雇用担当大臣はこのEU案に賛成票を投じた。なぜか?

エーヴァ・ノードマルク大臣の説明によると、法案が可決されるまでにはまだまだ長い道のりがあり、ここで賛成票を投じることでこれからの法案化プロセスへの影響力を失いたくないからだという。スウェーデンと同様に、労使交渉で賃金は決定され、法定最低賃金のないデンマークは昨日も反対票を投じている。

EUは、最低賃金設定制度が確立しても、それをすべての加盟国に押し付けるものではないと表明しているそうだが、おそらくデンマークはそれを信じておらず😉、スウェーデンはその約束が守られるとしても、最終案がスウェーデン・モデルに影響を与える可能性があるので、その案が形成される過程に一緒に参加したいということのよう。

スウェーデンの最低賃金について関心のある方は、こちらの日本語の資料がよくまとまっている。

『労使協約によるスウェーデンの最低賃金』

私もスウェーデンに来てまずしたことは労働組合に入ることだったが(学生でも無職でも自営業者でも入ることができる組合がいろいろある)、賃金の調査はどこの労働組合や、またその企業ごと支部でも徹底していた。労働組合費はとても高い😰 のだが、元とってる感は十分ある。(スウェーデンの税金と一緒か?)

自分の能力や職種で、ベンチマークにできる統計が詳細にまとめられており、毎年ある、上司との賃金交渉に使うことができる。この賃金の決め方はもちろんすごく手間と時間がかかるのだが、一人ひとりが自分の給与額の決定に影響力を持つことができる

ああぁ、もっと書きたいのですが、お時間が来てしまったようで😅

週末のニュースレターでも、今週はスウェーデンでの働き方関係のことを書こうと思っているので、お楽しみに♪

「スウェーデンの賃金決定モデルは守られる」と雇用担当大臣(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022