swelog ニュースで語るスウェーデン

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戦争と子どもたち

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コロナ感染が広がってきた時に、デンマークで、またスウェーデンでも首相が子ども向け記者会見をして、子どもからの質問に直接答えていたのが印象的だったが、「ウクライナでの戦争(Kriget i Ukraina)」についても、公共放送のSVTが子どもたちが記者に直接質問ができる場を提供している。

普段は日本のテレビのリモコンの色つきボタンと同じような感覚で、番組内で双方向のクイズの質問に答えるなどで使われている「DUO」というアプリでは、子どもニュース内のチャットコーナーで、記者たちが今回の戦争に関しての子どもからの質問に答えている。

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SVT Lilla Aktuellt

昨日の朝、私がちらっと見たときには「スウェーデンでも戦争になるのか?」と心配するものや、「以前住んでいたところは戦争していたからウクライナの子どもたちの気持ちはよくわかる。今はスウェーデンで安心だ」といった書き込みがあった。

SVTはコロナでの同じような取り組み(視聴者がSVTのサイトで自由に質問できる)を2年間ずっと続けてきたが、子どもにはスマホで使えるアプリで、この状況に対して同じような場を提供しようとしている。子どもは市民の一員だし、状況が理解できないのあればその機会を提供するべきだという考え方なのだろう。

子どもの質問に正面から答えるってなかなか難しいと思うだけれど、これが大人や公共放送に対する信頼をこつこつ築き上げていくのだろうな。

ウクライナの戦争をSVTはこう伝えます(SVTサイト)

 

追記・2月26日(土)の朝放送されていたウクライナの戦争関連ニュース報道特集では、24日(木)に早くもマグダレーナアンデション首相が子どもたちから寄せられた質問に答えていたこと、またLilla Akutuallのアプリでは、土曜日の朝までに子どもたちから2万5000の質問や書き込みがあったことが伝えられていた。

© Hiromi Blomberg 2023