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難民受け入れ用予算の作り方

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2015年のシリアからの難民が一気にやってきた時、その受け入れ先となった自治体には偏りがあり、一部のコミューンがとても大きな責任を追わなくてはいけなかった経験から、今回スウェーデン政府は、ウクライナからの難民をスウェーデン全体で均等に受け入れたい考えを明らかにした。

検討されている新法は、移民庁が特定のコミューン(市町村)、に大規模難民の受け入れ宿泊施設を用意するよう要請ができるようになるもので、政府はこの夏までには法整備を整えたいと考えている。

どのコミューンにどのような要請がいくかは、そのコミューンの規模、仕事のあるなし、またそれまでに受け入れた人数などによって決められる予定。スウェーデンにやってきたウクライナ難民は、EUの大規模難民指定の対象となり、1年間の一時的な滞在許可とサポートが受けられる。

ウクライナからの難民400万人のうち、スウェーデンで難民申請をした人はこれまでに2万6000人で、これは移民庁が立てた予測のうち、この夏までに7万6000人の難民がスウェーデンで申請をするという、もっともありうるとみられるシナリオを少し上回る程度の数字となっている。このシナリオにそった場合、4万500人分の新しい宿泊施設が必要になると考えられている。

政府はコミューンに要請した場合の金額的な保障モデルも明らかにしており、コミューンが場所を確保した場合は、一人分あたり一時金として1万クローナ、そしてその場所の使用の有無に関わらず、その後は毎日300クローナが継続的に支払われる。

この財源は主にスウェーデンが計上していた他国への援助用予算から賄われるということで、その分、援助向け資金が減ることになる。スウェーデンでは2015年も同様の措置をとった。

この昨日の発表で、移民庁は98億クローナ(約1280億円)の追加予算を受け取り、そのうちの5億クローナ(約66億円)が難民向け住宅確保などコミューンへの臨時交付金として費用される予定。

こうしてこんな大きな金額の予算の変更がポンポンと決まっていくスピードには驚くが、背後にあるロジックも説明してもらうと、なるほど国家予算とはこうやってやりくりするのかというイメージくらいはわきますね。

本日4月1日公開されたエル連載の新しい記事でも、今月は難民のことを書いています!

難民をスウェーデン全域で均等に受け入れる新法(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022