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凶悪化する発砲事件と、その犠牲者の命を救う医師たち

今年これまでにスウェーデンで銃撃により殺された人は43人(8月15日現在)。警察が2016年に発砲、射殺事件に関して特別な統計を取り始めてから最も多い銃撃による死者数となっている。昨年は通年での死者数が45人だった。

一方、発砲事件数は現時点までに251件で、昨年1年の344件まではまだ開きがある。多くの事件はストックホルム周辺で起きている(78件)。

ストックホルム郊外のソルナにあるカロリンスカ大学病院には、このようなギャング団の抗争で重症を追った人たちがよく担ぎ込まれる。この病院は特に重症を追った人たちへの救急対応に特化している。

わずか数年の間に、このような抗争でナイフや銃による外傷を受け担ぎ込まれる人の数は倍増した。今でもこの救急外傷治療室にやってくる患者のほとんどは転倒や交通事故で傷をおった人だが、2013年には全体の10%であったナイフや銃による患者の割合は、今では18.9%まで上昇した。

部門の責任者は「昔は警告の印として膝を狙って撃っていたが、今では頭に砲弾を浴びせる。そんな人はすぐ死んでしまうので、この手術室には担ぎ込まれてこない」と最近の傾向を説明する。また以前は週に1,2回だったナイフや銃による「貫通型外傷」の患者は、いまではほぼ毎日あるという。その人たちが、防護ベストを来ていてそれを切り開くことから治療を始めることも増えた。また日曜日には特に銃による外傷を負った人が多くなる。

担ぎ来まれる人たちが警察と一緒にやってきても、病院での最優先はまずその人たちの命を救うこと。取り調べは医師たちがゴーサインを出すまで留保される。人命を救うのが医師の使命だが、このような形の重傷者が次々やってきて「もうやめてくれ」ってならないのか、と思ったが、「異様な毎日が私たちの日常」と部門長は説明していた。

発砲事件はおそらく、これからも簡単には減りそうにない。

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2022年は銃撃事件数で史上最悪を更新する見込み(ダーゲンス・ニュヘテル)

ギャング団の抗争で外傷を負った人はここで治療されるーその数は2倍に(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2022