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なぜ若者は今、右派に惹きつけられるのか

ウインストン・チャーチルは「若い時、左に投票しないやつは情熱がない。年をとった時、右に投票しないやつは思慮に欠く」といったそうだが、その言葉に反してスウェーデンでも、最近若者の保守化傾向が目立つ。

9月の国政選挙まで2ヶ月となった今、各種有権者調査では右派左派陣営はほぼ互角の様子を見せているが、若い人たちの間だけは右派優位の傾向がはっきりしている。仮に今日が投票日だったらどの政党に投票しますかときいたNovusの調査では、18歳から29歳の53.7%が穏健党党首を首相選出する予定の右派連合(穏健党、キリスト教民主党、リベラル党、スウェーデン民主党)の党のどれかに投票すると回答している。

スウェーデン国防大学の政治学研究者のイェニー・マーデスタムさんは「今、法、秩序、移民といった問題でより明確なイデオロギーを持っているのは右派陣営だ」と説明する。今の問題に焦点をあてるだけでなく、より将来を見据えた革新的な考えに惹きつけられることの多い若者たちにとって、右派のはっきりとした物言いがより心に響いており、それに比べると左派陣営は歯切れが悪いのかもしれない。

マーデスタムさんは若者たちの右派左派傾向には時代によって波があり、今は少し保守化の傾向が強くなっているが、長い目でみれば若者はやはり左派傾向が強いらしい。

私はスウェーデンに来て初めての選挙の時に、自分の政治的傾向を知るためのマッチングボードテストをやってみて、結果が「あなたは左党に投票しましょう」だったので自分でとても驚いた経験があるが(それまでは日本の”共産党”のイメージが強すぎ、ちょっとアレルギーがあったのだと思う)、それ以降、自分の左より傾向に自覚的になり、年をとるにつれ社会の歪みに気がつくことも多く、左派傾向は強まるばかりである。

一方で変化を起こすための手法は、左派右派問わず、ラディカルではだめで、永遠の微調整というようなやり方で、保守的に変革していかなければうまくいかない、とはっきりと考えるようにもなった。

【参院選2022 知は語る】保守に必要なのは「バランス」 東京工業大教授・中島岳志氏 - 産経ニュース

よって私は保守的な左派ということで、よろしくよろしく。

若者が右派政党を選ぶ理由「押し寄せる保守化の波」(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022