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選挙を前に「貧しくなるし、増税したい」という財務大臣

与野党伯仲している選挙の投票日までもう間もなくというこのタイミングで「私たちはこれから貧乏になる」とインタビューで語る財務大臣。もう20年以上スウェーデンに住んでいるけど「日本なら、このタイミングでこんなこと言う政治家はきっといないのでは」と未だに何かと比べてしまう私。

ミカエル・ダンベリ財務大臣は、金利や電気料金の高騰はスウェーデンに住む私たちの財布を直撃し、その結果私たちは貧しくなると言う。大臣は今の財政状況と来年の予算にどれくらいのゆとりがあるのかについての報告を受けたばかりだが、パンデミック時の大判振る舞いと比較して、現況、予算に余裕はない。

政府は防衛関連予算を増やすことを決定しているが、さらにこの先の防衛準備金のために与党社会民主党は増税を提案している。ウクライナでの戦争勃発以降、食料、電気、ガソリンなど、あらゆる価格が上昇し、実質賃金は下がっており、私たちはすでに貧しさに向かって歩み始めているこのタイミングでの増税案である。

不思議なのは、ダムベリ大臣は「野党右派勢力は、我々は不動産関連税を再導入しようとしている、とデマを流しているが、不動産に関連する税に手を付けるつもりはまったくない」と話していること。国としてお金がないのなら、お金持ちからだしてもらえばいいのではないか、とお金持ちではない私は思うのだけど、どの国のお金持ちの人もそうは簡単に思わないようで。

極右で勢いを増し続けるスウェーデン民主党と一緒の右派連合が政権を握っても嫌だし、中道左派で最大支持を集める社会民主党が選挙の後に第1政党になっても、社会民主党は極左の左党からの協力を取り付けない限りは、与党連合としてまとまりそうもない。今年の選挙も前回の4年前の選挙の時と同様、年を越して1月あたりまで誰が政権を担当するのかについての混乱が続くのだろうか?

社会民主党も不動産関連税の再導入を提案して左党と一緒にTax the Rich! するといったら、もっと支持が増えたりしないのかな? スウェーデンをもっと分断させるだけか?

ダンベリは警告する「私たちは貧しくなる」(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2022