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アニー・エルノーは「アクティビストに」

「今後は社会の不公平について書くだけではなく、論客として世の中を変えたい。声を上げていきたい」と、昨夜テレビの文学番組で語っていたのは今年のノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノー。

私は彼女の本は読んだことないが、これまでどんな作品を書いてこられたのかを読んで気になっていたが、インタビューでの発言も素晴らしかった。いわく「請わられれば、私は女性の権利のために闘い続けるでしょう。セクシュアリティ、家事、そして仕事の面で、女性が男性と平等になるまでには、まだまだ多くの隔たりがある」という彼女は、82歳。

社会派論客として、「すべての人の尊厳のある人生のために戦う」という彼女が、その言葉で意味するのは「物質面での安定と将来のビジョンを持つことができる環境」だという。そのためには学校教育でその基礎が築かれなくてならないが、これが今フランスでもヨーロッパ全体でも、不公平な状況になっているとアニー・エルノーは言う。

そして、彼女はまた「自分の人生に起こったことは、書くまでは起こっていない」という体験についても語る。書かないと、それは起こっていないの同じこと。書くことによって記録するというのが大事なのではなく、書くことで何が起こったのかを自分で理解すること、それが重要なのだと話す。書くということは世界を理解することなのだと。

私にも自分で自然に封印してしまっていた感情にある時突然気づき、ああ、自分はあの時悲しかったのだな、つらかったのだな、とわかったことが何回があった。アニー・エルノーは書くことでそれを行い、さらにはその個人の体験を普遍化させ、それが世の中を動かす原動力になることについて話している。

こんなブログのようなものであっても、それでも何かを書く人は、みんな小さなアクティビストの卵?

ノーベル賞受賞のアニー・エルノーは「これからはアクティビストになりたい」(SVT)

© Hiromi Blomberg 2022