月曜日の国会での首相選出投票は予想されていた結果に終わり、その意味では今日の火曜日に閣僚が発表されるまで、穏健党のウルフ・クリステルソンが首相として選ばれたことは順当なニュースで驚きもないが、昨日はアレっと思った小さなニュースがいくつかあった。
一つめは、国会で首相選出の投票結果が発表されようとした時に、聴衆席から「ウルフ・クリステルソン、あなたはスウェーデン民主党とは協力しないとホロコーストの生存者と約束した!」と叫ぶ声が聞こえてきたこと。叫び声をあげた男は警察に取り押さえられ、公序良俗に違反したとして取り調べを受けている。
クリステルソンは2018年の選挙期間中にホロコーストの生存者ヘディ・フリードさんと会った際に、そのような約束をした、とフリードさんが「説得力があった」と述べたもの。クリステルソン自身は、フリードさんとはそのような話をしたことも、約束もしたこともないと説明している。
また、夜9時のニュースで、ウルフ・クリステルソンへのインタビューが終わろうとしている時に、突然「そんなことできないよ(Jag vågar inte)」というささやき声が挿入されたというもの。
Ja vad ÄR detta??? https://t.co/hhWlDxEbYw pic.twitter.com/HI47cFldvK
— Henrik Torehammar (@torehammar) 2022年10月17日
その後これは、次のコーナーの準備をしていた番組司会者の音声が間違って放送されてしまったもので単純な放送事故とわかったが、そのタイミングと発せられた言葉の内容に、頭を捻った視聴者も多かったよう。
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今ルンド大学に通って受講している映画学の授業で、私は今週木曜日にたまたまイングマール・ベリマンの『叫びとささやき』を観ることになっているのだが、昨日の出来事はなにか、神の世界からベリマンの予兆なのだろうか?(わはは。そんなわけないけど)