昨日はせっかくキルナの話を書いたのに、近くで新しく発見されたレアアースのことを書くのを忘れた。もう既に日本語でもニュースになっているので、リンクを張っておこう。
この記事によるとスウェーデンで発見されたレアアースの量は世界全体の埋蔵量と比べればごくわずか。またレアアースの採掘は困難で、環境を破壊する恐れもあるという。この新たに発見されたレアアースが市場に出回るのは10年から15年かかるかもしれず、環境リスク評価を実施するために許認可プロセスには時間がかかる見込みと書かれている。
レアアースの発見は新しい石油の発見レベルのインパクトがあるのかもしれないが、これまでと同じ様に環境破壊を続けながら採掘を行っていくのだろうか。土地を奪われ既に対立を深めてるサーミの人たちは、この発表をどう捉えているのだろうか?
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さて、今日書こうと思っていたのはレアアースではなく、新規原発の話だ。今週、クリステルソン首相とポルモクタリ気候環境担当大臣は記者会見を開き、より多くの場所で原発を建設できるよう、新しい原子力発電所建設地の候補案を国会に提出すると発表した。
この提案では、新しい原子炉の建設が可能になり、今の最大10基の原子炉を稼働可能という制限を撤廃する。また現在のフォルスマルク、オスカーシュハムン、リングハルスの3ヵ所以外にも新規原子炉を建設することができるようになる。
政府は具体的にどこにどのような原発を建設するかは、電力会社が提案すべきだとしているが、スコーネの新聞、シッドスヴェンスカンが与党3党が作成したものとして入手した情報によると、スウェーデン南部でも特に適している候補地には、原発が閉鎖されたばかりのバーセベックに加えて、カールスハムンがあげられ、またマルメ港にある元ガス石油発電所の跡地も候補地の一つとなっている。
検討されているはSMR小型モジュール原子炉だ。
私がなんでこんなことになっっちゃったんだっけ? とか考えている間に、現実はどんどん進んでいく。