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小学生に医療や介護の仕事の魅力を伝える

ずいぶん前からわかっていたことなのだろうけど、こうして数字ではっきりみるとかなり衝撃的である。スウェーデンでは今9万1000人の福祉の分野で働く人が必要とされており、今後数年間の年金退職者を計算にいれるとと、その数は41万人になる。中でも足りないのが高齢者介護に携わる人で、高齢になり介護を必要とする人は今度ぐっと増えるのに、働き手の方は同じほど増加しない。

この将来的なケア領域の人材不足の解消を狙って、今年からスコーネ地方では、医療従事者が基礎教育の6年生のクラスを訪れて、医療に関わる職業の幅の広さを伝え、興味を持ってもらおうというプロジェクトを行っている。もう少し大きくなって自分が将来つきたい仕事を具体的に選ぶ段階に入る前に、医療の仕事を漠然としてでもいいから子どもたちの選択肢の中に入れてもらうことを狙っている。

インタビューでは、子どもたちはケアの仕事に興味を持っているものの(プログラミングに興味があったけど、人のためになる仕事の方がいいと今は思うと話す男の子もいた)なりたい職業として医師はあがるけど、介護を上げていた子どもは少なくともこのインタビューの中ではなかった。

地方自治体連合会では、人材不足を解消するためには他にも現在のスタッフの能力を強化しフルタイムで働く人を増やす、新しい技術を採用する、健康な高齢者を増やし介護の需要を減らす、などの対策を挙げている。私が後期高齢者になる頃には状況はもっと厳しくなっているかもしれないので、少しでも長く健康で自立して生きていけるように心がけないと。

人材不足を解消する戦略・ルンドの6年生に医療のケアの仕事の魅力を伝える(SVT)

地方自治体連合会・今後節区分屋では40万以上の新規採用が必要

 

© Hiromi Blomberg 2023