swelog ニュースで語るスウェーデン

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不安な時代の出版傾向

スウェーデンでは、出版されたすべての書籍はスウェーデン王立図書館に集められ、同図書館が毎年、前年の出版統計と傾向を発表している。これによると、2022年にスウェーデンで出版され流通した本は1万7192ありで、そのうち6228の本がフィクションだった。また同レポートは動物や自然の中での学びや気づきを促す本が伸びているとまとめている。

成人向けの本で近年増加傾向にあるのは、手作りの食品や自然の中での料理や手仕事に関する本、また気持ちよく過ごすために自然が教えてくれることをテーマにしたものだそう。動物の持つ癒やしのパワーを取り扱った本も最近はテーマとして目立つそうだ。

建築家であり作家のペルニッラ・ヴォーリン・ノレーンの新刊『森と手仕事(Skogen & Slöjden )』では、森に関する知識を高めることのできる様々な手仕事が紹介されている。

Skogen & Slöjdenのプレス用資料より

この本を手に取れば、柳を使ったかごの作り方や苔の絨毯(!)の作り方がわかる。彼女は消費と環境に対して社会の意識が高まっていることも、人々が自然に対する知識を高めたい要因になっているだろうと指摘し、また自然の中で時間を過ごし、素材の調達から始まって一からなにかを生み出すことは人々に大きな満足感を与えてくれると説明する。同様に、自然の資源が無限ではないことに気づき、資源への責任感も生まれてくるという。

そういえば、ちょっと前に見かけて気になっている、この自分で『サウナを作る (Bygga Bastu)』って本もあったな。今日は本屋さんにいってみようっと。

新レポート・動物や自然に関する本を読みたい大人が増えている(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023