swelog ニュースで語るスウェーデン

スウェーデンの気になるニュースを毎日伝えるブログです

スウェーデンのニュースに登場するのは圧倒的に中年の白人男性

男女の人口比率は均等であるにも関わらず、スウェーデンの国内ニュースでは男性が3分の2を占め、またスポーツ関連のニュース以外では、白人以外の人はほとんどでてこない。

Mediekompaniet社は広告代理店と広告主の間で、表現と多様性に関する問題に取り組んでいて、2019年からメディアの中の公平性に関する調査を行っている。この度発表された今年の調査結果では、この4年間にほとんど大きな変化は起きておらず(一時期、女性が首相だったのに……)、メディアに登場するのは男性が66%、女性が34%だった。そしてその差は国外関連ニュースではさらに大きく、男性76%、女性は24%となっている。

調査はさらには、ニュースにでてくる「専門家」の性についても調べており、こちらでは70%は男性で、残念なことに2019年よりも男性比率は増えている。

アフトンブラデーットの副編集長のマーティン・ショリ(この人のニュースメディア論の教科書、読んだことがあるよ!)は、メディアは出演慣れしている専門家を貸し借りするのはよくあることで、偏りがある。締切に追われていると、時間内にはっきりしたコメントを出してくれるとわかっている人にお願いする傾向があり、その際に多様性が割を食う。しかし、この状況は変化が必要で、メディアには社会を反映させる責任がある、と話す。

Mediakompaniet社は、メディアの中に自分たちが反映されていないと感じると、民主主義の観点からも広告の観点からもよいことはない、人々はそのメディアから離れてしまい、最終的にはそのメディアへの接触を止めてしまうことがあると指摘する。

そう言えば、スウェーデンのニュースにでてくるアジア系の人と言えば、このブログでも何度か取り上げた、登場する時にはいつも激怒している中国からの大使なんだけど、ええっと、この人は本国に帰ったんだったけな?

新調査結果・スウェーデンのメディアでは男性と白人が圧倒的に多い(SVT)

【追記・5月24日】ひろろきさんにすばらしいコメントをいただき、記事タイトルを「スウェーデンのニュースでは中年の白人男性の露出が圧倒的に多い」から変更しました😅 ひろろきさん、本当にありがとうございます。

お詫びといってはなんですが、日本ではこういう状況という情報へのリンク張っておきます! 中高年の男性は同じのようですが、女性は「若い」人ばかりなのか😰

調査報告 テレビのジェンダーバランス|NHK放送文化研究所

© Hiromi Blomberg 2023