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国を訴えて、王様から表彰される

この度、スウェーデン国王から勇気、思考、行動の伴った若者へ送られるKompassrosen賞で表彰された19歳のアンドレアス・マグナソンは、気候アクティビスト。この賞は国王の財団「Ungt Legarskap(ヤング・リーダーシップ)」から毎年5人の目覚ましい活動を行った若者に送られる。

14歳の時から気候問題に関わりはじめ、Fridays for FutureやAuroraで活動を続けてきた彼は「気候変動に対抗し、課題を解決するための幅広い社会的関与の重要性を思いやりにあふれた態度で証明した」という理由で、5万クローナ(約66万円)の奨学金を国王から受けた。

Auroraは気候政策を守っていないと国を提訴した気候アクティビストグループだ。

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今はフルタイムの仕事に相当する時間を気候変動への行動に費やしているというアンドレアスは、このような形で国王から奨学金をもらうのは、この活動が大切であるとの証明で喜ばしいし名誉なことだと考えていると話す。ある意味で10代の普通の暮らしを送ることを逃してしまったのかもしれないが、今は自分のやっていることを続けることに責任を感じているとも。

表彰に際して彼は「気候問題に関しては二酸化炭素や北極のクマ、そして海洋プラスティックが語られることが多いが、結局はすべて人間に関すること」とコメントしている。

今回の他の受賞者には、24歳で初の児童の商業的性的搾取のオンブズマンとなったガブリエラや、問題が多い地区でみんながサッカーに取り組めるように14歳から活動を続けるモハメッド、またTiktokのクリエーターで、若者への教育支援する会社を3つも経営するラスムスなどがいる。

前にも書いたけど、こいう記事を読むと、スウェーデンは表彰するのが上手だなと改めて思う。選ぶ側にも責任が伴うけど、人から認められるということはその人をさらに強くする。

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Mackfjärd出身のアンドレアスが気候への取り組みで国王から表彰される(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023