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夏フェスと駐車場と二酸化炭素排出量

イギリスで発表された新しい研究では、夏の音楽フェスティバル会場で提供される駐車場のスペースを削減することで、どれくらい二酸化炭素排出量を削減できるかを調べた。

マンチェスター大学ティンダルセンターの研究者は「車の使用、炭素、フェスティバル」という報告書の中で、英国で最も大きな8つの音楽フェスティバルにおいて、フェスティバル参加者の移動に伴う排出量をどれだけ削減できるかを計算した。20万人が集まるグラストンベリーのような大規模夏フェスでは来場者の大半が車でやってくる。このような大人数が集まることのできる会場を提供するために、フェスティバルは地方で開催されることが多い。研究では、仮に今提供している駐車場のスペースを半分にすると排出量を30%、20%の駐車スペースの削減で排出量は10%削減できると試算されている。

スウェーデンで二番目に大きな夏フェス、Sweden Rock FestivalのCEOは、むやみに駐車場を減らすと、不法駐車する人が増えるなど、安全面で問題がおこる可能性があり、二酸化炭素排出料の削減は他の方法で達成されなければいけないとコメントする。

車なしでも会場に行くことができるように、最寄りの駅から会場までの無料バスを手配したり、相乗りの相手を探すことができるような仕組みの提供、そして、駐車場のスペースは減らさずとも、駐車料金を上げることなどがそれに含まれる。

この研究では、飛行機でやって来る人の二酸化炭素排出量は想定されていないそうだが、そう言えば、先日ビヨンセが世界ツアーの幕開けの場所としてストックホルムを選んだ際に、スウェーデン・クローナがいろんな通貨に対して格安になっている状況から、世界から多くの観客が飛行機でやってきたと小耳に挟んだ。そのうちにビヨンセ起因の二酸化炭素排出量を研究する人がでてくるかもしれない😅

新研究・夏フェスの二酸化炭素排出量を削減するには(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023