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インタビューに応じない権力者が増えている

恐ろしいほどのジャーナリズムの危機である。スウェーデンでも取材の申込みに応じない権力者が増えている。スウェーデンの主要ニュースメディア5社の責任者が、今の状況を証言している。

権力者たちの今の戦術は、説明責任に応じないといけないのなら、メディアの取材に応じるのではなく、SNSを使ったり広報からプレスリリースを出すなど自らがコントロールできるプラットフォーム上で回答することで済まそうとするものだ。この傾向は民主主義と権力者への信頼、その双方に悪影響を及ぼす可能性がある。

ニュースメディア各社の責任者たちは、これまでにこんなに取材するのが難しかったことはなかったと話す。権力者たちはありとあらゆる方法と理由を使って取材を避けようとし、自分たちが答えたい質問にだけ、自分たちが選んだ方法で回答する。これは大企業幹部、有力政治家や行政の高官など、ありとあらゆる権力者に共通する傾向だという。

一般人には到底手の届かないこのような人たちから、ジャーナリストが説明を受けることができないのであれば、真の敗者はニュースメディアの読者であり、視聴者であり、市民である。残念ながら、この傾向が改善するようなことはこの先、もうないのかもしれない。

新しい傾向・インタビューをかわす権力者が増えている(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023