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Dad Harmony

スウェーデン北部では白夜ならぬ極夜が始まり、最北の地ではこれから1月12日までは日が登らない。
どんなに外界や世相が暗くとも、しかし再び日は昇る。今日はそう信じたい私たちに必要な歌声の話題で。とは、いってもこのブログを日本で読んでくれている人は、すでにDad Harmonyをご存知かもしれない。

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今ではTiktokで数百万人にリーチする5人のパパたちによるアカペラ・グループ、Dad Harmony(ダッドハーモニー)は、メンバーの一人のバチェラーパーティで、5人がジャクジーで歌うクリップから始まった。

トーマス、ペーテル、ミカエル、アーダムとセバスチャンの5人のパパたちは、誰一人として音楽でのキャリアを目指してはいなかったが、トーマスとペーテルは音楽一家に育った兄弟で、ミカエルはカバーバンドで歌っていたことがあり、またメンバーのうち4人は一緒に音楽学校に通っていたという過去がある。35歳のトーマス以外は、みんな33歳のパパたちだ。

彼らの運命が変わったのは昨年の6月、トーマスが前述のビデオクリップをTiktokに投稿した時。一夜明けると4万回再生で、一日で10万回、一週間で100万回、今では2200万回以上再生されている。

最初のリラックスした雰囲気のクリップがバイラルで広がった彼らは、その後、キッチンやソファで、飲みかけのコーヒーカップが散らばり、子どもたちが彼らの膝に座ったり、近くでじっと歌に聞き入ったりする様子を映したビデオを投稿し始めた。

増え続ける視聴回数に、秋にはインスタグラムのアカウントも開設し、今ではスウェーデン一のインフルエンサー、ビアンカ・イングロッソ様よりも多い170万人のフォロワーがいる。

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有名なポップソングのカバーをアカペラで歌う彼らのファンは世界中にいるが、スウェーデンよりも、特にアメリカ、日本、ドイツ、フランス、ブラジルといった国で人気がある。セバスチャンは、父親たちが集まって子どもと一緒に何かをしたり、歌ったりするのがこれらの国では珍しく目立つのではと自己分析するが、彼らの歌声が素晴らしく、こんな時代に、肉声が暖かく、心に響くというもの間違いない。

今では、Spotifyでシングルもリリースし、オーストラリアのニュース番組を始め、さまざまな国外のテレビ番組にも出演し、週末にはコンサートも行う彼らだが、Dad Harmonyの活動は、仕事や家族との生活をできるだけ犠牲にしないという信条で、それぞれ、営業マネージャー(ペーテル)、転職コンサルタント(トーマス)、営業職(セバスチャン)、犯罪学者(アーダム)、不動産技術者(ミカエル)という仕事がある。子どもも一人だけというミカルを除けばみんな二人ずつ子どもがいる。

目下、年末まで、週末ごとにスウェーデン各地をツアーで巡るDad Harmonyには時間がない。幼い子どもとの生活で、残された時間は限られており、集まってやれる練習は週に2回だけ。子どもたちを寝かしつけた後、夜中まで行うが、ツアー前にもう10回練習すればもっとよくなることはわかっているけど、それはできない(このあたりの割り切りがないと、スウェーデンのワークライフバランスは達成できない事は実感する。Dad Harmonyの場合はワーク・ワーク・ライフバランス?)

一方で、みんなが普段の仕事を持っているため、この活動はお金のためではなく、自分たちの好きなペースを優先できるという余裕がある。彼らはDad Harmonyの活動を本業にするつもりはなく、今の形を続けるつもりで、最後にはGrandad Harmony(じいさんハーモニー)になるかもしれないと笑う。

今週末のDad Harmonyのコンサートはカルマーとイースタで。Spotifyはこちらです。

ここから極夜が広がっていく・気象学者が解説(SVT)

ジャクジーから名声・シュレフテオのパパたちの歌声がTiktokで数百万人に届く(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2023