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多様性で組織は強くなる・軍隊と建設業界

「多様性が高まれば、組織はより強固なものになる」と関係者がコメントしている2つの記事を続けて目にした。ひとつは、徴兵される若者の間で外国にルーツを持つ若者の割合がかなり低く、その要因を分析しようとした記事。

SVTは2020年に兵役義務についた若者を分析。選別や自ら基礎訓練に申し込んだ若者全体では外国にルーツを持つ人の割合は約21%だったが、実際に軍事訓練を行った人の間ではその割合は7.3%と半分以下になっていることがわかった。

スウェーデン国防軍の徴兵の責任者は、このような結果になった要因はわかっていないが、軍隊にも社会の姿が反映されるべきであり、人はそれでより創造的になり、困難な課題の解決能力が高まるとコメントしている。

もう一つの記事は、スウェーデン大手の建設会社が建設業界でのジェンダー平等を促進するため、若い女性が建設業見習いとして参加する1年間の訓練プログラムに力を入れているという記事。

建設業雇用者団体の調べによると、スウェーデンの建設業で働く女性は10%ほどだがその多くは管理部門で働く人たちで、建設現場で働く女性は全体の2.3%ほど。現在この訓練プログラムに参加している女性は40名ほどだが、女性が入ることで組織の雰囲気もよくなり、職場も快適になると現場監督が話していた(この人も女性だった)。

そう言えば以前、徴兵を扱った記事でも、女性の割合が増えると小隊はずっと落ち着きがでて、行動にも思慮深さが増すという記事もありましたね。

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防衛分野で外国ルーツの若者の割合が低い(SVT)

建設会社は若い女性に力をいれる。コーネリアさんは「ポジティブな驚き」と(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023