スウェーデンの消費税はざっくりいうと通常25%、食料品は12%、本や新聞は6%である。
普段の生活では常に内税の価格表示なので、特に税率を意識することはない。だが、本や新聞などのデジタル版の税率は6%ではなく、長い間25%といういびつな形だった。
今週ようやく、今年の7月から6%に改定されることが決定。試算によるとこの改定で国は4億クローナ(約48億円)分の税金を失う。
もともと6%の税率は、ジャーナリズムを支え、国民に本を読むことを推奨する背景からのものなので、そのデジタル版のみが25%なのはおかしいと指摘され続けてきた。
スウェーデンでこの税率を変更することにEU側の承認も必要だったそうで、EU側がOKした昨年秋にはスウェーデンは政権不在で、改定の決定が今週まで伸びていた。
この先は価格は据え置きで、デジタル化の嵐の中でジャーナリズムや出版を守ろうする新聞社や出版社の懐は少しは潤うことになるだろう。
新聞や本の売上もデジタル版が紙モノを追い抜きそうな今日、絶対必要な変更が行われてすっきりした感じである。