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コロナ予測

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EUのコロナ復興基金はどうなる? スウェーデンは貧乏くじ? とか思いつつも2,3日ニュース番組からご無沙汰していたら、その間に公衆衛生庁のアンデシュ・テグネルが3週間の夏休みから戻ってきていた。

さっそく昨日の記者会見に出たデグネルが発表したのは、これから先、来年の9月くらいまでに、コロナの感染は国内でどう広がると考えられるかというコロナ予測。関連省庁が今後の対応をすすめるために、政府からの依頼で公衆衛生庁が3つの異なったシナリオに沿って想定死者数などを予測したものだ。

この予測によると、現状の感染の広がりが抑えられている状態のまま進むと、来年の9月あたりまで新型コロナウイルスによる死者は1100人。

次に公衆衛生庁が最もありえるシナリオとしたのは、この秋以降、地方によりクラスターが発生するが、またソーシャディスタンシングに忠実に従うことなどによりアウトブレイクは収まっていくとするもので、その場合の予測される死者数は3200人。

3つめの、感染の急激なアウトブレイクはないものの、低い状態で感染が全国各地で継続していくシナリオでは死者は4400名とされた。(発表されたレポートはこちら。興味のある方は、上の私がざっくりまとめたものではなくぜひこちらの公衆衛生庁からの発表をご参照ください)

デグネルはまた記者会見後の質疑応答で、今夏休みで人々の行動が変化しているにも関わらず、引き続き感染の拡大が低いレベルで抑えられていることを肯定的にとらえ、ロックダウンをしなかったスウェーデンの戦略もうまく機能したということの現れではないかとも回答している。同時に集団免疫は獲得していないし、将来的にもそのようなレベルに到達するようなことはないのではないかとのコメントも。

デグネルはこの午後の記者会見に続いて、SVTの夜のニュースにも出演し、今これを書いている瞬間にも今朝のニュースにも出演している。夏の休暇中に自身が各地で見かけたスウェーデンでのソーシャル・ディスタンシングの守られ方に感心し、満足していると話す。

またこれからしばらくは、テグネルの顔をみかける日々が続きそう。彼の顔をメディアでみなくなる日を心待ちにするべきなのだろうが、彼の夏休みが終わってまた会えて、なんだかコロナ生活が整う感じがある。

公衆衛生庁「来年にかけて、コロナ感染拡大はこうなる」

なぜCovide-19の感染拡大は抑えられている?

© Hiromi Blomberg 2023