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飛び恥の次は「データ恥」?

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この週末、コペンバーゲンからスペインのマヨルカ島へ7ヶ月ぶりに189名のツアー客を乗せた飛行機が飛んだ、という小さな記事を読んだ。気軽に飛行機で旅行にでかけてしまう習慣は、コロナが落ち着くと結構簡単に元にもどってしまうものなのかもしれない。

そんな中、SVTが「飛び恥」の次は「データ恥(Dataskam)」がやってくるのでは、ということを伝えていて、何のことかを思ったらデジタル化で大量に消費されるエネルギー、すなわち最北の地のデータセンターで消費されるエネルギーと、私たちが使うクラウドサービスや、ビットコインの取引の関連性を指摘した取材だった。

今スウェーデンの最北部を始め、世界の北の端で建設されている巨大なデータセンターは、様々な複雑な計算に使われ、私たちの画像や動画を保存し、また映画などのストリーミングサービスを提供するのに欠かせない。これらのデータセンターのサーバーの冷却で消費される電力は、現時点で世界の発電量の1〜2%を占めると推定されている。

ファーウェイで環境問題に携わるアンデシュ・アンドレーさんは、この先2030年までに世界の電力消費量の約4%をデータセンターが消費するとみている。なかでも最近特にエネルギーの消費量を増やしているのは、ビットコインのネットワークに関するもの。アンドレーさんはビットコインネットワークに関連して消費される電力はデータセンターでの消費量全体の3分の1程度を占めているのではないか、との見方に言及している。

SVTの取材では、アイスランドの広大な大地に新しく建てられたグリーン・エネルギーで電力の供給を受けているビットコイン用のデータセンターを訪れていた。

定額高速通信で瞬時でデータを送ったり、受け取ったりすることに慣れてしまった私たち。自分には一定以上のコストがかからないからといって、なんでもクラウドに投げ込んだり、だらだらとストリーミングサービスを見続けたり、意味もなくZoomをつなぎぱなしにしたりなんていう習慣もなんだか見直したりしたほうがいいのかもしれない。

データのデジタル化で、クラウドはどれくらい環境にやさしいのか?(SVT)

ビットコインは環境にとって悪いものか?(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023