1つ目のニュースは、スウェーデンやヨーロッパ諸国がAI開発に関して遅れをとる可能性が非常に高いとして、研究者たちがスウェーデン政府の態度を批判しているもの。例えばリンショーピング大学のコンピューターサイエンスの教授は、スウェーデンがこの分野の研究開発にもっと投資することが必要だと話す。スウェーデンはこれまでデジタルで世界的な開発を促進し、SpotifyやSkypeといった成功事例もあるが、もっと数学と科学の分野での教育に投資しないと、将来はわからないというもの。
また政治家はもっとAIについて学ぶことが必要で、これをIT技術の問題として捉えず、社会的課題を解決するための新しいツールの一つとして位置づけることが重要だという。
2つ目は、スウェーデンだけのニュースではないが、イーロン・マスクやアップル創業者のスティーブ・ヴォズニアックを含む1000人以上のAI関連の研究者や実務家が、AI開発においてより安全性に重点を置いた開発を進めることを優先し、セキュリティ・プロトコルや行政による、より明確な規制を求めて出した公開書簡を取り上げたもの。このグループは、高度な人工知能の急激な発展は人類と社会に危険をもたらす可能性があり、社会が追いつくまで高度な開発を6ヶ月間中止することを求めている。
このニュースのインタビューに答えていた物理学教授でAI研究者のマックス・テグマークはGPT-4や同様のシステムが、人々に離婚することを勧めたり、若者に自殺するよう促したりすることが確認されていると説明する。また今週はじめにはユーロポールは、フィッシング詐欺やディスインフォメーションにAIがどのように利用されているかの調査を開始したと発表した。
日々一刻と進化していくAI技術の報道で、私が一番気になっているのは、この膨大な情報の処理を続けているデータサーバーの冷却のための電気代はどうなっているかである。以前ビットコインが盛り上がっていた時に、この取引のために消費されている電気代が膨大なものになっていることをこのブログでも取り上げたこともある。
swelog.miraioffice.comChatGPTとサーバー冷却費の話題はまだスウェーデンのニュースでは見かけていないものの、英語のニュースではもうすでにちらほらでているようなので、後で読んでみるかな。