昨年秋に出版された人気の本『キムチとコンブチャ (Kimuchi och Kombucha)』が研究者からの厳しい批判を受けている。
日本人には身近な発酵食品、腸内フローラ、腸内微生物などの考え方を紹介し、腸内環境の変化がうつ病や、アルツハイマーを改善するなどの研究例を紹介しているが、事例が紹介するには時期尚早の研究などを根拠としており、患者にまちがった見解を提示してしまい、危険であるというのが批判の主な理由。
本を書いたソキ・チョイは、元々ITの世界で経営者として活躍していた韓国のバックグランドを持つ人。発酵食品のもつ可能性に魅せられ、様々な研究資料や文献を読んで本をまとめた。
『キムチとコンブチャ』は本屋のレシピ本コーナーに並んでいたのが、レシピ本というよりも食品科学の読み物といった体裁である。これだけこの本が批判されるということは、この本が人気の証拠。そのうち普通のスーパーでもキムチが買える日も近い?
うつ病やアルツハイマーに効くかはともかく、発酵食品を食べると私は体調よく感じる。日本語が読める人は、日本の発酵研究の第一人者、小泉武夫さんがその秘密を解説した面白い本をたくさん出していますので、そちらもぜひどうぞ。シュールストローミングを紹介した本もあります。