ストックホルムはアンフェタミン天国。
今年の10月、ストックホルムの85万人から出る下水を分析したところ、同様のテストを2011年から実施している他のヨーロッパのどの都市よりもアンフェタミンの数値が高かった。
今回の比較の対象で、毎年下水の分析から麻薬の使用レベルを分析している都市はヨーロッパ20ヶ国の70都市(2018年)に及ぶ(EMCDDA)。
スウェーデンのテレビ番組が行ったこの分析調査では、ストックホルムの住民1000人につき一日あたり平均675ミリグラムのアンフェタミンが検出されたが、これはこれまでに調査されたどの都市の数値よりも高かった(これまでの最高値は450ミリグラム)。
テストは7日間に渡って行われ、週末に高くなる麻薬度(?)もきちんと検出されており、分析結果が大きく間違っている可能性はないと分析機関のRISEの責任者は説明している。
ADHDの治療薬としてアンフェタミンが使われることもあるが、RISEでは実際にはアンフェタミンはほとんど処方されておらずその影響はないとしている。
今、アンフェタミンの市場価格(?)は1グラム240クローナと見られており、今回同様に分析されたマリファナ(同価格110クローナ)、コカイン(同900クローナ)の数値もあわせて単純計算すると、ストックホルムでは毎週3000万クローナ(約3億4千万円)のドラッグが消費されていることになる。
コカインに関してはストックホルムは同様の比較で比較対象都市中30位につけ、2018年に一位だったブリストル(イギリス)、アムステルダムやチューリッヒといった都市には到底及ばない。
コカインはフィンランドでもあまり検出されていない一方、アンフェタミンの使用度は北欧の他の都市でもストックホルム同様に高く、フィンランドのヘルシンキの北のラハティという街やノルウェーのレイキャビックやオスロでも同様に高い。北の気質にあうのだろうか?
いくつかのクラブでバーテンダーとして働いていた人が「ドラッグはほんとうにもうそこら中にある」とインタビューで答えていたのが印象に残った。