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リモート裁判

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パンデミックの特別な間だけだと考えられていた、地方裁判所での審理に警察官や証人、また容疑者がビデオや電話で参加するというやり方はコロナ禍が去っても続きそうだ、とFalu地方裁判所からSVTがレポートしている。

現行法では、裁判所員と審理を行う裁判官は裁判所に物理的に存在することが求められるが、その他の人たち、すなわち上にあげた検察官、証人さらには容疑者は、裁判所にいなくても、ビデオなどで裁判に参加できる。しかしコロナ禍までは、よほど特別な場合でなければそのような参加方式は認められていなかった。

記事を読む限りでは、コロナ禍が終わっても続くであろうこのリモート裁判の一番よい点は、警察が時間と費用をかけて容疑者を裁判所まで輸送する必要のないところのようだ。どこかの警察署管下で逮捕されそこに留置されている容疑者を、裁判所まで護送する手間と時間が必要なくなる。容疑者は警察署内の裁判用ビデオルームから裁判に参加することになる。

これまでのところ、このやり方でどこからも苦情はあがっていないそうだが、このリモート裁判が一時的なものではなく恒久的なシステムとして根付くとなると、ギャング団などが、ビデオ会話をハッキングするなど荒手の新手を考えてきそうではある。

パンデミックでFalu裁判所では裁判所現地での出席者が減少ービデオでの参加で時間もお金も節約 (SVT)

© Hiromi Blomberg 2023