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スウェーデンの百貨店のサバイバル

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現在スウェーデンの48の都市に店舗を持つ百貨店チェーンのオレーンス(Åhléns)は、2015年以降赤字を続けている。この9月に新CEOに就任したアニカ・ハーゲンは、これからオレーンスをスウェーデン最大のEコマース企業にすることを目指し、改革を進めていくとダーゲンス・インダストリ紙に語った。

赤字の続いていたオレーンスは様々な変革を積み上げて、2020年には黒字に戻る計画を進めていたところ、パンデミックがやってきた。2020年の売上は前年比8億クローナ減の43億クローナ(約570億)だった。

2015年以降積み上がった累積赤字額は8億クローナ(約106億円)を超えている。つい先日ヘルシンボリの街に真ん中にあるオレーンスが閉鎖されるニュースを聞いた時は「え!」と思ったが、これは珍しいことではなかったようで、2020年3月パンデミック前に店舗は全国に57あったから、これまでに10近く閉鎖されたということになる。

1899年に創業したオレーンスは、店舗販売とEコマースの最適な割合をみつけたいと考えており、顧客がお店で買い物をしたいと思う限り、店は存在し続けるとハーゲンCEOは説明する。

現在オレーレンスのEコマースからの収益の割合は2割程度だが、これを数年後には40〜50%に持っていきたいという。今北欧企業の中で最大規模を誇るEコマース衣料小売で、スウェーデンのマルメに本社を持つBooztの2020年の売上高は44億クローナ(約585億円)。オレーンスの昨年のEコマースでの売上は、7億6400億クローナ(約102億円)にとどまる。

オレーンスのEコマースは配達の速さや利便性などで、他のEコマース特化企業に比べると確かにいけてないが、ハーゲンCEOは2022年第2四半期には、新しい自動化された物流センターが完成することを明かす。

「顧客が店舗で買い物をしたいと思う限り店舗は存在する」ということは、店舗がずっとあってほしいと思う人は店舗で買い物をしなくてはいけないということだ。

Eコマースは便利だけど、そればっかり使っていると、この国では本当にお店はすーとなくなっちゃうと思うので、これからもお店で買物したい人は、そこのところよろしく!

オレーンスが「スウェーデン一のEコマース企業を目指す」攻める計画へ(ダーゲンス・インダストリ)

© Hiromi Blomberg 2021