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スウェーデンのワクチンパスポートはこう使われる

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昨日の12月1日からスウェーデンではワクチン接種証明を使った感染症対策が始まって、今週頭には在スウェーデン日本国大使館から、以下の内容を含んだメールも送られてきた。

スウェーデンで12月1日から適用される新型コロナウイルス感染症対策
スウェーデン政府は、100人以上の参加者がいる屋内でのイベントを開催する際の感染症対策を決定しました。ワクチン接種証明書を持たない参加者が100人以上いる屋内イベントの実施に当たっては、イベント主催者は特別な感染症対策として、座席指定、グループ間の社会的距離(前後左右に1メートル以上)及びグループの人数制限(1グループ8人以内)が求められます。イベント主催者がワクチン接種証明書を活用する場合には、証明書のチェック方法に関するガイドラインを定める必要があります。
(在スウェーデン日本国大使館から11月29日送付されたメールより)

あれ、ワクチン接種を持たない参加者が100人以上いる屋内イベント、ってこれ文字とおり理解するとすれば、なんか私が考えていたのと違う、とちょっと混乱したので、今朝SVTのサイトで更新されていたワクチン接種証明の解説を読んでみた。これによると、

  • 屋内で実施される100人以上の人が集まる公共のイベント、集会では、感染症対策としてワクチン接種証明書の提示が導入される。18歳以上の人はイベントの主催者に証明書の提示を求められた場合は見せなくてはならず、できない場合は主催者はその人の入場を拒否することができる
  • 主催者はワクチン接種証明の提示で入場者のワクチン接種の有無を確認しないことを選んだ場合は、会場内での着席の義務付けや、一つのグループでの最大人数(8名まで)、グループ間の距離(1メートル以上)、1平方メートルあたり入場者数の制限などを実施することが求められる

100人以上が集まるイベントなどでは、入場者を入り口でワクチンパスポートで制限して、これまで通りの営業を続けるか、それともワクチンパスポートのチェックは行わないが、運営方法を公衆衛生庁の決めた制限通りに行うということのよう。

ワクチンパスポートにより入場のコントロールを行うかどうかは主催者に任されているが、例えば大手映画館チェーンや多くのスポーツイベントではワクチンパスポートによる入場者制限の実施を発表している。

デジタルに慣れている人は簡単にスマホにQRコード付きのワクチン証明書をダウンロードできるが、これが難しい人もいる。もちろんQRコードを紙に印刷してもいいのだが、高齢の方などは証明書の入手にサポートを必要とすることも多いだろう(私も義母のワクチン証明をスマホにダウンロードし、紙に印刷するのを手伝った)

あと、今のところはスウェーデンのパーソナルナンバーを持っていない人は、スウェーデンで2回ワクチン接種を受けていても、同じ方法でワクチン接種証明書を取得することができない。これに関しては昨日のニュースで、ルンド大学の留学生が、人権侵害だと声をあげているのを見た。

またイベントの主催者がこうして指示された運営方法に従っているかどうか、また従わなかった場合の罰則はどうなるのかなどはまだはっきりしていないということなので、実際どれくらい厳密に実施されるかにも疑問符が残る。

それに私もなんやかんやで、年明けの1月半ばには2度めのワクチン打ってからも6ヶ月経つことになるので、そうなるとワクチンの効用もなくなってくるんでしたよね?

解説・ワクチン接種証明書はこう運用される(SVT)

© Hiromi Blomberg 2023