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子どものADHDとゲーム依存症

f:id:hiromi_blomberg:20211209130251j:plainカロリンスカ研究所の最新の研究結果は、ADHDと早期に診断された子どもの3人に1人はテレビゲームと健全な関係を築くことができず、依存症になってしまう可能性が高いと指摘する。

この研究は小学校高学年の子どもを持つ親に、子どものゲーム依存やスマホを使う習慣について訪ねたアンケート結果に基づいたもので、うちの3分の1の約70名の子どもが就学前教育の時期にADHDの診断を受けていた。

研究結果では、ADHDと診断された子どものうち、20%が 「ゲーム障害(gaming disorder)」の症状があり、さらに10%はゲーム依存症へ陥る危険な状態だとされた。ADHDの診断のない子どもたちの間では、同様の危険ゾーンの兆候のある子どもは2%だった。

この研究結果についてコメントしていたカロリンスカ研究所の医学神経学の研究者リーサ・トレルは、この子どもたちのゲーム依存症の問題は非常に深刻で、心配な状況だという。人がゲームにより、自己の状況をコントロールできなくなっているゲーム依存の状態は、2019年にWHOも疾病だと認定している。

WHO、ゲーム障害(gaming disorder)を国際疾病に正式認定 - ITmedia NEWS

依存症に陥るのは、脳と報酬の関係が大きく影響しているが、ADHDの子どもは「すぐに、その場で」報酬を得ることに強く反応し、テレビゲームではそれが簡単に手に入りやすいのが異存状態を引き起こす。ちょっと前に日本で問題になった「ガチャ」とか、まさにこれだな。

親はこの状況にどう対応できるか? 闇雲にゲームをやめさせようとするとケンカになったりと、状況が悪化することが多い。上級医師で精神医学の准教授のロッタ・ボリ・スコーグルンドは、子どものゲーム時間を減らすには、子どもと一緒にゲームする時間を増やすといい、という。子どもがするゲームに興味を示し、一緒にやってみることで逆説的に、野外活動などゲーム以外の活動に子どもの興味を向けることもできると。

いや、子どもたちがやってるゲーム、難しいんですけど……

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© Hiromi Blomberg 2023