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伸び悩む父親育児休暇

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前に「スウェーデンの父親の育児休暇取得率、わかりますか?」と聞かれて調べたことがあるのだが、見つけることができなかった。おそらくはたった一日休んだだけでも「育児休暇」とカウントされてしまう取得率よりも「何日取ったか」の方にスウェーデンでは重きが置かれている、と理解した。

当時(2018年)の数字では、2005年に生まれた子どもが8歳になるまでに、平均で母親は334日、父親は97日と、合計431日の育児休暇を取っていた。

今回見かけた記事では、2017年に生まれた子どもの5人に1人の父親は育児休暇をまったくとっていない、となっている。また2017年に生まれた子どもの3人に1人の父親で、育児休暇の利用日数は30日未満であることもわかった。調査したのは社会保険監察局(ISF)だ。

スウェーデンで父親だけが利用できる育児休暇が導入されたのは1995年で、その時は1ヶ月、さらに2002年には2ヶ月に増え、目下最新の2016年の改正では、父親育児休暇は90日まで増えている(母親だけがとることのできる日数も同様)。

父親向けの育児休暇は、女性の機会損失を減らそうという考え方に基づいている。

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2018年にまとめた資料より

上の統計との直接の関係は直接言及されていなかったが、スウェーデン政府は外国生まれの親(いわゆる移民ですね)の間では、父親育児休暇が使われていないことに着目し、これが移民女性が職を得る機会を阻害していると考えられることから、新施策導入を検討している。

現在は90日の父親だけ母親だけ育児休暇は、低所得であったり無収入で生活保障を受けている人には当てはまらないルールだが、これをすべての親に適応させたい考えだ。同様の提案は2018年にも国会で議論されたが、その時は否決されている。

今回政府は来年春にも国会で再審議をしたい考えだが、さて、移民女性の就業率に変化はでてくるだろうか?

パパ育児休暇日数の多くが利用されていない(ダーゲンス・ニュヘテル)

政府は、外国生まれの父親の育児休暇取得率を増やすための施策を(ダーゲンス・ニュヘテル)

© Hiromi Blomberg 2022