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一難去ったとしても難はいっぱいの2021

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クリスマスと年始の休暇があけると、またコロナの次の波がやってくるだろう、と昨日は土曜日にも関わらず記者会見を開いた公衆衛生庁が警告する。11月あたりから始まった今回の感染拡大も落ち着きを見せないのに、また次の波とはどういうことだろう。

これは、スウェーデンより先に第二波が到来していた他のヨーロッパ諸国では、休暇前に一時感染拡大が収まったことから、年明けに来るのは次の波とするものらしい。ワクチンの接種も始まったけど、その効果が感じられるようになるまでに、どこまで感染は拡大していくのだろう?

そして、仮に夏頃までにコロナの状況が落ち着いてきたとしても、スウェーデンに課題はいっぱいある。SVTの国政解説委員マッツ・クヌットソンがスウェーデン政府を待ち受ける難題としてまず取り上げるのは「コロナ関連政策の監査と、移民と、犯罪と法」の問題だ。

コロナは感染拡大が収束しても、それに至るまでの政府や省庁の対応が適切だったのかについて大掛かりな監査を行うことはすでに決まっており、ここで現政権はさらに批判さらされることはほぼ確実だ。そして政府は医療や福祉を運営する地方自治体(多くは右派連合がここでは実権を握る)に批判の矛先を向けようとするだろうことも予想がつく。

そして、春先から未だに微妙なバランスでなんとかもっている移民政策問題。社会民主党と一緒に現政権を担っているが、移民(とくに難民)政策では非常に異なる見解を持つ環境党はどうするのか。環境党は環境政策ではなく、移民政策でさらに支持率を落とすようなこともありそうだ。

そしてコロナ禍でも減らない発砲事件を含む重大犯罪。ギャング団とその法的な制裁をどうするのかという問題では、今のコロナ禍ではすっかり影をなくしてしまっているスウェーデン民主党が世論をリードはずである。

問題ばかりみているとため息がでるが、あ! 外をみると久しぶりに太陽がでている。まずは散歩にでも行こうっと。

テグネル見解「休暇が終わればヨーロッパに次の感染拡大の可能性」

2021年のロベーン首相の課題はコロナと移民と犯罪

© Hiromi Blomberg 2023