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スウェーデンとファーウェイが、投資紛争解決国際センターで対決へ

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2020年秋に、スウェーデンでの5G通信網の入札から締め出された中国企業のファーウェイ。

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そのファーウェイが今、スウェーデン国家を訴えている。ファーウェイは5G網入札からの排除が決定した当初から、この件でスウェーデンを訴えると言っていたが今回、これが実行に移されたもの。

ファーウェイが訴える損害賠償額は、今のところ52億クローナ(約640億円)だが、これは今後250〜300億クローナ(約3100億〜3700億円)に膨れ上がる可能性がある。

仲裁要請が持ち込まれたのは、国連の専門機関である投資紛争解決国際センター(ICSID)。ICSIDのサイトを除くと確かに、最近の登録された案件リストに並んでいた。Case Details | ICSID

ファーウェイは、1982年に両国間で締結された二国間投資保護協定に言及しており、ファーウェイを差別し5Gの展開から排除するという決定は、ファーウェイのスウェーデンでの活動に大きなダメージを与えたと訴えている。この協定は2004年に改定されており、仲裁手続きに持ち込むことが可能になっていた。

スウェーデン政府は、この訴えに対抗するために、既にロンドンのArnold &PorterとスウェーデンのVinge2社の法律事務所と契約している。

今後、ファーウェイ側の訴えが通れば金額は膨大なものになると考えられている。これは25年に及ぶだろうライセンス期間から上げる収益の損失と、今回のスウェーデンの決定でファーウェイが被った風評被害への請求額が含められるとみられているからだ。スウェーデンの決定が、他の国での5G業者の選出にも影響を与えた可能性にも言及されるだろう。

専門家はスウェーデンが勝つか、ファーウェイに勝つ見込みがあるか、現段階で判断するのは難しい、と話す。このような前例がないからだ。

ひとつはっきりしているのは、スウェーデンが負けた場合、ファーウェイへの支払いは、私たちの税金から支払われるということだ。これも国家安全保障費として計上されるのだろうか?

 

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© Hiromi Blomberg 2022